七人のおたく

映画『七人のおたく cult seven』

1992年12月19日に公開された『七人のおたく cult seven』は、ウッチャンナンチャンの二人が主演したアクションコメディ映画です。この映画は、個性的なおたくたちが集まり、織りなす奇妙でコミカルな物語を描いています。なお、同時上映作品として『病は気から 病院へ行こう2』がありました。

あらすじ

物語は、ミリタリーおたくの星亨（南原清隆）が自らの趣味仲間を集めるところから始まります。集まった仲間には、格闘技おたくの近藤みのる（内村光良）、パソコンおたくの田川孝（江口洋介）、無線おたくの水上令子（浅野麻衣子）、アイドルと改造車おたくの国城春夫（武田真治）がいます。彼らは田川が連れてきた美女・湯川りさ（山口智子）とも合流し、井加江島へ向かいます。

星が提案する計画は、田川が作成したニセの電話を用いて、高松家から赤ん坊・喜一を奪還するというものでした。しかし、計画は国城の失敗によって頓挫してしまいます。その後、彼らは高松の元妻ティナ（中尾彬）から話を聞き、彼女の息子・喜一を奪還するための第2次作戦を決意します。最初は東京に帰ってしまった仲間たちも、星と近藤の呼びかけに応じて戻ってきて、遂に7人のおたくが再結集します。

彼らはそれぞれの持ち味を生かし、喜一を無事に取り戻し、ティナの元へと戻すために奮闘します。ドタバタとした勘違いと個性的なキャラクターたちの活躍が、映画を通じて織り交ぜられています。

登場人物

映画では多様なキャラクターが登場します。リーダー的存在の星亨は、ミリタリーおたくであり、集団作戦を考案します。彼は過去のトラウマが影響し、作戦実行直前に緊張することもあります。一方、近藤みのるは実直で優しい性格ながら、戦闘経験には乏しく、最初は気弱な部分も見せますが、仲間の正義のために立ち上がります。

田川孝はゲームデザインの仕事を行い、レジャー好きな湯川りさは、裁量と行動力を兼ね備えたキャラクターです。また、丹波達夫（益岡徹）は、伝説のフィギュアおたくとして内部から協力し、国城春夫と水上令子もそれぞれの特技を生かして作戦に参加します。

スタッフと制作背景

この映画は、フジテレビジョンが製作し、山田大樹が監督を務めました。一色伸幸が原作・脚本を担当し、音楽には山辺義大と崎久保吉啓が名を連ねています。また、大島蓉子や羽田恵理香といった個性豊かなキャストも支えています。

公開当時、主演のウッチャンナンチャンは日本アカデミー賞で新人俳優賞や話題賞を受賞し、その人気を広めました。挿入歌やサウンドトラックも話題となり、多くのファンに愛された作品となりました。

映像作品の続編と舞台

映画のヒットを受けて、2023年には『七人のおたく cult seven THE STAGE』として舞台化され、原作の魅力が新たな形で表現されました。キャストには、新しい顔ぶれが加わり、物語の再演がなされました。

特に、映画と舞台で繰り広げられるおたくたちの冒険や仲間の絆は、多くの世代に共感を与え、長年にわたって親しまれる作品となりました。

もう一度検索