七人同行

七人同行（しちにんどうぎょう）

七人同行とは、香川県に伝わる不気味な集団亡霊のことを指します。この霊たちは人間と同じ姿をした7人組で、常に一列になって歩行しています。その起源は、何らかの非業の死を遂げた者たちの霊であると言われています。もし人間がこの七人同行に遭遇すると、死の危険にさらされる可能性が高いとされています。彼らに触れたり、何かを投げつけられたりすることもあるとされ、多くの人々に恐れられています。

通常、七人同行の姿は肉眼で確認することはできません。ただし、一部の特異な状況において姿を見ることができるとも言われています。たとえば、牛の股間から覗くことで彼らの姿を確認できると伝えられています。このような話が伝わる中、ある人が牛を連れて歩いていた際に四辻で牛が突然立ち止まり、その股間から見たところ七人同行を見かけて難を逃れたとの伝承も存在しています。また、耳を自由に動かすことができる人も、この霊の姿を見ることができるとされ、特に注意が必要です。

さらに、香川県に限らず、四国地方にはこのような7人連れの霊の話がいくつか存在します。その中でも有名なものに「七人ミサキ」があります。

七人童子（しちにんどうじ）

香川県の仲多度郡多度津町などで伝わる「七人童子」は、また別の種類の妖怪です。この妖怪は、丑三つ時に特定の四辻に現れるとされ、現場は特定の場所として知られています。この地点は昼間でも人が通わなくなるほど、不気味な雰囲気が漂っています。

徳島県の板野町においては、昔、阿讃山脈から七人童子を伴った首切れ馬が現れることがありました。この恐怖から町の人々は供養のために地蔵を建て、これらの妖怪が姿を現さないよう祈願したと言われています。

また、香川県には「七人同志」という怨霊に関する伝承もあり、発音は同じながら異なる表記がなされています。この霊は、7人連れの蓑笠姿の影が雨の中を歩く様子が描かれています。この霊に出会うと不快な気分に襲われるため、家に入る前には箕で扇いでもらう風習がありました。その正体は、寛延年間の農民騒動で処刑された7人の霊であるとされています。

このように、七人同行や七人童子、その他の七人関連の霊や妖怪は、香川県および四国地方における文化や伝承に深く根付いており、地域の人々にとっては忘れられない恐怖の対象となっています。

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