七奉行の会

七奉行の会（なな/しち ぶぎょうのかい）

七奉行の会は、1998年から2016年にかけて存在した日本の政党、民主党（現・立憲民主党や国民民主党など）の中で次代を担う有力議員のグループを指します。特に民主党内では「七奉行」と称されることもあり、報道などで広く使用されていました。

設立背景

この会は、渡部恒三が衆議院副議長を務めていた2003年に、「ニューリーダー」として7人の議員を指名し結成されました。メンバーには、仙谷由人や前原誠司など、小沢一郎に批判的な立場を取る議員が集まっていることから、メディアでは「反小沢連合」とも呼ばれました。彼らは特定の政策で一致しているわけではなく、安全保障政策では日米同盟を重視し、経済政策においては新自由主義的な改革を推進する思想が多く見られました。

内部関係と競合

内閣総理大臣に選出された野田や、代表経験がある岡田、前原らはそれぞれ潜在的な代表候補とみなされており、競争関係にありました。それでも、党内の政局においては協調して動く場面が多いです。2010年には鳩山由紀夫の辞任に伴う代表選において、樽床が小沢グループの支援を受けて出馬し、「七奉行から卒業した」と発言しました。

選挙後には落選した仙谷や樽床に代わって安住を追加し、6人衆として活動を続けました。安住は、仙谷の後任として事実上七奉行に加わりました。2017年に行われた衆議院総選挙では、グループが分裂する中でも、希望の党の比例近畿ブロックで当選した樽床を含む六人は再び議席を得ています。

議事の流れ

鳩山由紀夫内閣

2009年の民主党代表選で岡田が立候補し、鳩山に挑みました。政権交代後、彼らは約3年にわたり主要なポジションに就いていました。その後、小沢氏の政治資金に関わるスキャンダルや、政策のぶつかり合いが影響し、心理的な距離が広がることもありました。

菅直人内閣

菅内閣では、樽床が唯一の主要閣僚として名を連ねていましたが、その後の代表選では樽床は不成功を収めました。一時的に仙谷が内閣官房長官として活躍しましたが、不信任問題から退陣を余儀なくされました。

野田佳彦内閣

野田政権は、前原と樽床が要職に就任しましたが、党内での権力闘争がより激化。野田自身は小沢からの排除を果たし、新政権下での一体感を強めていきました。2012年の民主党代表選では、再選を果たし、党内の強固な団結が求められる中、七奉行が一丸となりました。しかし、選挙の結果は沈滞した状況を反映し、議席を減少させる結果となりました。

結論

最終的に、七奉行の会は民主党の中で重要な政治勢力として存在し、時の政権に影響を及ぼしてきましたが、最終的には派閥の分裂や内部対立の中でその役割を果たしつつも、時代と共に変遷していきました。特に彼らは、党の中での競争と協調の両面を持っていたことが特徴的です。

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