七里圭

七里圭のプロフィール

七里圭（しちり けい、1967年生まれ）は、日本の映画監督兼脚本家として知られ、非常に多様な経歴を持つ人物です。東京都に生まれ、名古屋市で中学と高校を過ごした彼は、早稲田大学に進学し、シネマ研究会で学びました。在学時代から映画の制作現場に関与し、約10年間にわたり数多くの著名監督の助監督を務めました。

キャリアの幕開け

彼の映画監督としてのキャリアは、2004年に公開された『のんきな姉さん』で本格的に始まりました。この映画では監督と脚本を手掛け、観客や批評家からの高い評価を受けました。その後も『マリッジリング』（2007年）や、自主制作で異色の作品『眠り姫』（2007年）などを発表し、商業映画と芸術性の双方に挑戦し続けました。

独自のスタイル

七里の作品は、しばしば音の要素を重視している点が特徴で、特に『眠り姫』や『映画としての音楽』（2014年）などでは、視覚だけでなく聴覚を通じて物語を紡ぐアプローチが見られます。また、2012年に発表した『DUBHOUSE 物質試行52』は、建築家との共同作業によって国際的な評価を受け、作品の新たな視点を提供しました。

映画制作の枠を超えて

映画監督としての活動にとどまらず、七里は実験的な映像パフォーマンスや、音から映像を生み出すプロジェクトに取り組んできました。2014年から2018年にかけて「音から作る映画」プロジェクトでは、様々なジャンルの作品や音楽家とのコラボレーションを通じて、映画制作の枠を越えた新たな表現を探求しています。

教育者としての側面

さらに、七里は2003年から2016年までTBSのドキュメンタリー番組『THE世界遺産』の構成作家を務めたほか、2019年からは多摩美術大学で非常勤講師として後進の指導にも当たっています。このように、彼のキャリアは映画制作のみに留まらず、教育やテレビ制作にも広がっています。

代表作一覧

彼の作品は多岐にわたり、長編映画から短編映画まで、またテレビドラマの演出も手掛けています。代表的な作品には『犬と歩けば チロリとタムラ』（2004年），『L'amant ラマン』（2005年），『ホッテントットエプロン―スケッチ』（2006年）, や、独創的な視点で映像を作り上げた『サロメの娘』（進行中）（2016年）などがあります。

結論

七里圭は、商業とアートの両面から映画制作の可能性を探求し続けている監督です。独自の視点とスタイルで、今後も新たな作品を世に送り出すことが期待されます。彼の動きから目が離せないでしょう。

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