映画『犬と歩けば チロリとタムラ』
『犬と歩けば チロリとタムラ』は、
2004年に公開された日本の映画です。主演を務めるのは
ココリコの田中直樹です。この作品のキャッチコピーは「キミの想いボクがかなえてあげる。」というもので、感動的なストーリーを予感させます。
あらすじ
物語は
フリーターの岡村靖幸が主人公です。彼は同棲している恋人・古川美和が、母親の看病のために実家に帰ることになり、住む場所を失ってしまいます。そんな彼の前に現れたのは、捨てられた犬です。靖幸は犬を見捨てることができず、彼を「タムラ」と名付けて引き取ることを決意します。しかし、靖幸の道は決して楽なものではありません。彼は妹にも見捨てられてしまい、孤独を感じながら日々を過ごすことになります。
ある晩、居酒屋で視聴したアニマルセラピーの番組が彼の心に火を点けます。感銘を受けた靖幸は、アニマルセラピーの専門家である大木のもとを訪れる決意をします。そこで、タムラをセラピードッグとして訓練し、自らもトレーナーとして共に学ぶ機会を得るのです。これが彼の新たな生活の始まりとなります。
靖幸はタムラと一緒に訓練を積む中で次第に傾倒していき、やがて実地訓練として療養施設を訪れることになります。この経験を通じて、彼は忘れていた笑顔を取り戻していく人々に出会います。そんな中で、彼は美和の母親にもタムラを会わせたいという思いを抱くようになります。
キャスト
- - 岡村靖幸(田中直樹): フリーターであり、タムラを飼うことになる。
- - 古川美和(りょう): 靖幸の恋人。母親の看病のため、実家に戻る。
- - チロリ(チロリ): ベテランのセラピードッグ。
- - タムラ(ピース): 捨て犬で、靖幸によって引き取られ、セラピードッグになる。
- - セラピードッグの先生(大木トオル): 訓練所の所長。
- - 古川美紀(藤田陽子): 美和の妹、引きこもり。
この映画は、愛する犬との絆を通じて、人々が心をつなぎ合い、癒しを得る様子を描いています。訓練を続ける過程で、藤田陽子演じる美紀や、
片桐仁演じる涼子の夫との交流も見どころです。
また、タムラは捨てられた犬からセラピードッグに成長する姿を通じて、姿を変えて周囲の人々にも変化をもたらします。物語のクライマックスには、靖幸と美和の母との心温まる再会シーンが待っています。
制作スタッフ
この作品の監督は篠崎誠、脚本は
七里圭が手掛けました。撮影は萩原憲治が行い、音楽には長嶌寛幸が携わっています。主題歌には『Sweet Little Daring』が起用されており、映画の感動的な雰囲気を引き立てています。
アニマルセラピーの広がりをテーマにした本作は、愛と絆、そして再生の力を問い直す、心に残る作品です。