七間町 (静岡市)

七間町の概要

七間町（しちけんちょう）は、静岡県静岡市葵区に位置するエリアであり、周辺の町名が七間町通りを中心に広がっています。郵便番号は420-0035で、住居表示は未実施となっています。この地域は、特に演劇や映画などの娯楽が栄えてきた場所として知られています。

歴史

奈良時代から江戸時代

この地域は奈良時代に「安倍の市」と呼ばれ、鎌倉時代には「連雀町」という名称がつけられていました。この時期、七間町は駿河国の商業の中心地として栄えていました。江戸時代初期、特に慶長14年（1609年）に徳川家康が町割りを行った際に七間町の名が誕生しました。

町名の由来にはいくつかの説があります。7軒の同業者が存在したからという説や、道路の幅が約13メートルであったためという説、または秤屋が7軒あったことからといった説があります。七間町通りは、東海道の宿場町の一部としても重要な役割を果たしていました。

明治・大正期

1870年（明治3年）に静岡初の小芝居屋である玉川座（後の若竹座）がオープンし、七間町は次第に娯楽の街へと成長しました。明治には多くの商店が立ち並び、大正時代に入るとさらに発展を遂げました。この時期には根本洋服店や酒屋の横田商店などが賑わいを見せていました。

大正3年の安倍川大洪水では、七間町も大きな影響を受け、浸水被害が出ました。地域社会はこの困難を乗り越え、さらに活気を取り戻しました。

戦前

七間町は商店街としての機能を強化していきましたが、戦前の1930年代から1940年代にかけては、静岡大火や大空襲の影響を受けて多くの店舗が壊滅的な被害を受けました。再建の努力が続けられ、戦後も新たな商業施設の誕生を迎えました。

戦後

戦後の1940年、静岡大火で町名の整理が行われ、新たに統合された町域が現在の七間町を形成しました。その後、1948年にはアーケードが完成し「地球ネオン」がシンボルとして登場しました。1967年に地球ネオンが取り壊された後も、七間町は地域の商業の中心地として機能し続けました。

映画館の町

七間町は映画館でも知られています。1897年に若竹座で初めての映画が上映されたことは、静岡県が映画を楽しむ歴史を持つことを意味します。多くの映画館が立ち並び「七ぶらシネマ通り」として親しまれました。この通りには、静岡県最大級の映画館も存在し、地域の文化活動に寄与してきました。近年のシネコンの登場に伴い、従来の映画館は減少しましたが、歴史的な背景も持ちながら地域に愛される場所となっています。

結論

七間町は、静岡市における商業、娯楽、文化の中心地として、豊かな歴史とともに成長を遂げてきました。そして、今なお地域の人々に愛され続けています。これからもこの町がどのように発展していくのか、期待が寄せられます。

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