万安州

万安州（萬安州）は、中国にかつて存在した州であり、唐代から宋代にかけて現在の海南省南東部一帯に設置されました。

歴史

万安州は、662年（唐の龍朔2年）に崖州万安県に設置されたのが始まりです。721年（開元9年）には、州治が陵水県に移されました。唐代の行政区画の変更に伴い、742年（天宝元年）に万安州は万安郡と改称されました。その後、757年（至徳2載）には万安郡が万全郡と改められ、万安県も万全県と改称されました。しかし、758年（乾元元年）には再び万全郡が万安州と改称され、行政区画の名称が元に戻されました。785年（貞元元年）には、州治が万全県に移されましたが、後に万全県は再び万安県と改められました。

万安州は安南府に属し、万安、富雲、博遼、陵水の4県を管轄していました。これらの県は、万安州の行政範囲を構成し、地域の統治と経済活動を支えていました。

北宋時代の1074年（熙寧7年）には、万安州は万安軍と改められました。これにより、万安州は州としての役割を終え、軍事的な意味合いを持つ行政区画へと移行しました。

万安州の変遷は、唐代から宋代にかけての中国の行政区画制度の変化を反映しています。その名称や管轄地域、行政区画としての役割は、時代の流れとともに変化していきました。

万安州の行政

万安州は、唐代においては安南府に属し、その管轄下で地域の行政を担っていました。州の下には万安、富雲、博遼、陵水の4県が置かれ、それぞれの県が地域ごとの行政を担当しました。州治が置かれた場所は、その時代の政治・経済の中心地であり、地域の発展に大きな影響を与えました。

万安軍への移行

北宋時代に入ると、万安州は万安軍へと改められました。これは、行政区画としての州から、軍事的な役割を重視した区画への変更を意味します。万安軍への移行は、当時の政治情勢や軍事的な必要性に基づいて決定されたと考えられます。

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