万水川

万水川（よろずいがわ）

万水川は、長野県安曇野市を流れる信濃川水系の河川です。安曇野の扇状地の中でも最も低い場所に位置し、複数の扇状地からの水が集まる地点となっています。

地理と特徴

万水川の全長は7.4kmで、安曇野市の中央部、除沢（よけざわ）を源流としています。川は、大王わさび農場の西端を流れ、安曇野市明科中川手（御法田）で犀川に合流します。

安曇野一帯は複合扇状地であり、砂礫が多い地質のため、地表の水が地中に潜り、再び湧き出す現象が見られます。地元では、湧水が再び現れる場所を「花見（けみ）」と呼んでおり、万水川は花見の代表的な河川として知られています。

川の名前は、盆地の途中から湧き出し、北と南の両方から多くの水を集めて清らかな流れを形成することに由来すると言われています。その名の通り、小さいながらも豊かな水量を持っており、1日あたり70tもの湧水が、周辺のわさび田を潤しています。安曇野のわさびは全国一の生産高を誇り、万水川はその重要な水源となっています。

文化と利用

万水川の美しい景観は、黒澤明監督の映画「夢」の撮影場所としても使われました。また、水質が良いことから、カヌーやカヤックを楽しむ人々にも人気があります。

まとめ

万水川は、安曇野の地形的特徴を体現する川であり、その豊かな水は農業を支え、美しい景観は人々の心を癒します。まさに安曇野の自然を象徴する存在と言えるでしょう。

ギャラリー

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脚注

外部リンク

* あづみ農業協同組合 万水川・蓼川合流地点 - いつまでも残し続けたい安曇野の象徴的風景　安曇野市穂高「万水川・蓼川合流地点」

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