三ツ矢憲生

三ッ矢憲生の政治家としての軌跡

三ッ矢憲生（みつや のりお）は、1950年12月13日に三重県伊勢市で生まれました。彼は1969年に三重県立伊勢高等学校を卒業後、東京大学教養学部を卒業し、運輸省に入省しました。その職務は航空局の国際課に配属され、1976年には海上保安庁総務部に移ります。1978年には人事院長期在外研修を経て、コロンビア大学で修士号を取得するなど、国際的な視野を広げました。

その後、1980年には外務省経済協力局政策課に異動した後、運輸省海運局定期船課や地域交通局海上交通課で要職を務めました。このような経歴を積んだ三ッ矢は、2003年に国土交通省航空局の監理部長を最後に官僚としてのキャリアを終えました。

政治家としての活動

2003年には、自由民主党から三重県5区に立候補し、初当選を果たします。彼は2008年8月、福田康夫内閣において財務大臣政務官として就任し、その後の麻生内閣でも再任されました。2009年の衆議院議員総選挙では、三重5区から立候補し、民主党の藤田大助を僅差で破り、選挙区での自民党の唯一の当選者となりました。

選挙後、三ッ矢は自民党三重県連会長や副幹事長に就任し、2011年に副幹事長職を辞任後は、政務調査会副会長や外務副大臣としても活躍しました。特に、衆議院外務委員長や財務金融委員会の筆頭理事としての活動が注目されました。

彼は宏池会に所属し、谷垣禎一に近い存在でしたが、派閥の分裂があった際には派内に留まりました。そのため、彼は岸田派にも属しながら、新たに結成された政策グループにも参加しているなど、柔軟な信念を持って活動していました。

政策と主張

三ッ矢憲生は、いくつかの政策に対して明確な立場を取っています。例えば、永住外国人への地方選挙権付与には反対しており、環太平洋戦略的経済連携協定（TPP）への参加に関しては慎重な姿勢を示しています。また、選択的夫婦別姓制度の導入には否定的です。

所属する団体としては、たばこ議員連盟や神道政治連盟などがあります。彼の政治活動は、地域振興や経済政策だけでなく、教育問題など多岐にわたる分野で尽力してきました。

課題と不祥事

一方、三ッ矢の政治活動の中で懸念される点もいくつかありました。特に政治家の年金未納問題が注目された際に、彼の未納が発覚し批判を浴びました。また、彼が担当する選挙区の支部は、暴力団との繋がりがある企業から政治献金を受けていたことも指摘されています。これにより、彼は政治資金の透明性に関する疑問を呈されることとなりました。

引退と受章

2021年5月には、体調不良を理由に次回の衆議院議員選挙に立候補しない意向を示し、その後、彼の政治家としての活動は幕を閉じることとなります。2023年には旭日重光章を受章するなど、長年の活動が評価されました。

三ッ矢憲生の政治経歴は、日本の現代政治における重要な一部分を形成しており、その活動や影響は今後も注目されることでしょう。

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