三匹の侍

三匹の侍

『三匹の侍』は、1963年10月から1969年まで放送された人気のテレビ時代劇で、フジテレビ系列で毎週木曜日の20時から20時56分まで放映されました。全体で6シリーズ、157話に及び、その最高視聴率は42パーセントに達しました。

概要

この作品は文政年間を背景に、三人の凄腕浪人が庶民を苦しめる権力や悪党と戦う姿を描いています。主演は丹波哲郎、平幹二朗、長門勇の3名が務め、特に長門は岡山弁を話す槍の名手・桜京十郎として名を馳せました。第2シリーズからは、加藤剛がリーダーとして加わり、作品に新たな風を吹き込みました。

演出は五社英雄が担当し、当時の時代劇にはなかった革新的なアクションやカメラワークが話題を呼びました。中でも、刀で人を斬る場面で効果音が用いられ、リアルさが追求された点が新しかったと評判です。生放送が主流だった当時、VTR技術を取り入れることで、俳優の負担軽減を図りつつ、精度の高い映像を実現しました。

放送とキャスト

『三匹の侍』は全6シリーズにわたり、以下のように放送されました：

• - 第1シリーズ：1963年10月10日～1964年4月9日（全26話）
• - 第2シリーズ：1964年10月1日～1965年4月15日（全27話）
• - 第3シリーズ：1965年10月7日～1966年4月7日（全27話）
• - 第4シリーズ：1966年10月6日～1967年3月30日（全26話）
• - 第5シリーズ：1967年10月5日～1968年3月28日（全26話）
• - 第6シリーズ：1968年10月3日～1969年3月27日（全25話）

主要キャストには以下の人物が含まれます：

• - 柴左近：丹波哲郎（第1シリーズ、他にゲスト出演あり）
• - 桔梗鋭之介：平幹二朗（全シリーズ出演）
• - 桜京十郎：長門勇（全シリーズ出演）
• - 橘一之進：加藤剛（第2シリーズ以降出演）

放送終了後の1983年には「時代劇スペシャル」として新作が企画されましたが、実現には至りませんでした。

映画化と新三匹の侍

『三匹の侍』は人気を受けて映画化もされ、1964年に公開された映画版は五社英雄の初監督作品として知られています。この映画は、テレビシリーズの第1話『剣豪無宿』を元にしてストーリーが展開されます。

また、1970年には新たに『新 三匹の侍』が放送され、長門勇以外のキャストが一新されました。全13話で、五社の親友である安藤昇が主演を務めました。

漫画化とアーカイブ

ドラマ版は漫画化され、様々な出版社からコミックスが発表されるなどの展開もありました。また、最近では映像のマスターテープが発見され、再放送されるなど、長年にわたってファンの支持を受け続けています。

このように『三匹の侍』は、時代劇の枠を超えて日本のテレビドラマ史に多大な影響を与えた作品であり、今なお多くの人々に愛され続けています。

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