三國志Internet

『三國志Internet』は、1999年にコーエー（現・コーエーテクモゲームス）から発売されたWindows用歴史シミュレーションゲームです。「三國志シリーズ」の1つであり、『信長の野望Internet』（以下、『信In』）に続く、同社2作目のインターネット対応ゲームとして登場しました。

ゲーム概要

本作は、三国志時代の君主となり、中国統一を目指すゲームです。『信In』と同様に、コンピュータを相手にした一人プレイも可能ですが、その真髄はインターネットを介した対人戦にあります。ゲームシステムは『信In』で採用された「制限時間付き同時ターン制」や「コマンドフェイズ制」を継承しており、戦略的な駆け引きが楽しめます。ただし、『信In』と同じく、本作も「三國志シリーズ」の正史ナンバリングには含まれません。

特徴的なシステム

『信In』からの主な変更点として、以下の3点が挙げられます。

カードバトル形式の外交：本作では、同盟締結や物資援助の要請、宣戦布告などの外交交渉が、カードバトル形式で行われます。各ターンで配られる5枚のカードを駆使し、使者武将の能力や補助カードも活用して有利な交渉を進める必要があります。戦略性と運の要素が組み合わさった、新しい外交システムが特徴です。

対戦プレイ向けの多彩な計略：都市に罠を仕掛けたり、軍の規模を偽って見せかける「偽兵」など、対人戦に特化した様々な計略が用意されています。これらの計略を有効活用することで、戦況を一変させることも可能です。特に「火計」などの特殊攻撃は、戦局を大きく左右する要素となります。

街道による都市間ネットワーク：各都市は街道で結ばれており、金銭や物資の輸送が可能です。この街道を遮断することで、敵都市への兵糧攻めなどの戦略も展開できます。自国の都市が敵軍によって他の都市から切り離されると、その都市の士気が低下し、最終的には支配権を失ってしまいます。また、国の国力も低下するため、街道の確保が非常に重要となります。

その他の要素

これらの特徴的なシステムに加えて、ゲームのルールを細かくカスタマイズできる機能や、複数プレイヤーでチームを組んで得点を競う団体戦モードも新たに導入されました。

パワーアップキット (PK)

パワーアップキットでは、新シナリオの追加に加えて、ゲームシステムの拡張が行われました。特に注目すべき点は、補給システムの変更です。無印版では兵糧庫からの補給でしたが、PK版では新兵科「輸送兵」による補給に変更され、水上での補給も可能となりました。これにより、戦略の柔軟性が増しました。また、「偽兵」は他の兵科への偽装も可能になり、外交カードの種類も増加しました。

サービス状況

当初のロビーサーバーは2003年1月29日にサービスを終了しましたが、その後、『三國志Battlefield』で使用されている「Dynasty Lobby」サーバーでサービスが継続されました。旧サーバーが無料だったのに対し、新サーバーは月額利用料が必要となります。また、新サーバーの利用には別途アプリケーションが必要ですが、このアプリは単体では配布されておらず、『三國志Battlefield』の製品版または体験版をインストールする必要があります。

2013年11月13日をもって正式サービスは終了しましたが、現在も一部プレイヤーによって有志が運営するマッチングツール「chocoa」を使用し、ネットワーク対戦が行われています。

外部リンク

三國志Internet 製品案内
三國志Internet パワーアップキット・製品案内
有料サービスについて（GAMECITY・ネットエンターテインメント）

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