三好重臣

三好 重臣の生涯と功績

三好重臣（みよし しげおみ）は、1840年11月14日に生まれた明治時代の陸軍軍人で、陸軍中将という最終階級を持つ人物である。幼名は軍太郎であり、別名として会田春輔とも知られている。彼は長州藩士、三好五右衛門の五男として、のちに日本の軍事史に名を刻むこととなった。

軍歴の歩み

三好は1863年に奇兵隊に入隊し、さっそく参謀職を務めた。彼の軍事的才能は早くから発揮され、1867年には振武隊の総監に就任する。続く1868年、戊辰戦争では越後方面に出征し、数々の武功により名を馳せた。明治維新が成し遂げられ、新政府が成立する中、1871年には陸軍大佐に昇進し、東北鎮台司令長官、仙台鎮台司令長官、大坂鎮台司令長官を歴任した。

1877年には西南戦争において、征討第2旅団司令長官として出陣するが、敵に敗れて負傷するという苦い経験も味わった。1880年には陸軍中将に昇進し、東部監軍部長や熊本鎮台司令官、東京鎮台司令官、第1師団長など、多くの重要なポストを歴任した。最終的に1894年に予備役に編入され、1897年まで枢密顧問官を務めた。また、彼は1884年7月7日に子爵に叙せられる。

家族と後継者

三好重臣の私生活にはいくつかの興味深いエピソードがある。後妻である梅子は宮城県の平民の三女であり、彼との間に嫡男の太郎をもうけた。太郎は彼の友人であった南方熊楠の日記に記されているように、父の後妻に誘惑されたとの理由で1885年に米国へ留学に出され、ミシガン大学法科に進学した。米国で下宿していた医学部助手との娘アグネスと結婚し、二人の子供をもうけた。

しかし、太郎は1896年に廃嫡となり、会田太郎に改名して大阪に移り住むこととなった。その後、太郎の長女・琴子や嫡孫である東一が彼の遺産を継承する。琴子は男爵外松亀太郎の後妻となり、家族はその後も多くの人々との縁を持ち続けている。

嫡孫の東一は、祖父の死後、家督を相続し、学習院高等科を経て東京帝国大学農科大学を卒業し、林業において顕著な業績を残した。彼は日本農学賞を受賞し、日本木材加工技術協会の初代会長も務めるなど、優れた学者であった。

栄典と位階

三好重臣は多くの栄典を受けており、1886年10月20日に従三位、1884年に子爵、1887年11月2日に勲一等旭日大綬章を受章するなど、その功績は非常に輝かしい。さらに、1889年には大日本帝国憲法発布記念章も授与されている。

最後の時

彼は1900年、60歳でこの世を去った。三好重臣の生涯は、明治期の日本における軍事と歴史の一端を示すもので、彼の業績や家族の物語は、今なお多くの人々に語り継がれている。

もう一度検索