三宅宏実

三宅宏実について

三宅 宏実（みやけ ひろみ、1985年11月18日生まれ）は、日本の元重量挙げ選手であり、現在は指導者としても活動しています。彼女は女子48kg級および53kg級の日本記録保持者として知られ、2012年ロンドンオリンピックでは48kg級で銀メダルを、2016年リオデジャネイロオリンピックでは同じく48kg級で銅メダルを獲得しました。こうして、彼女は日本女子のオリンピック出場において5大会連続という偉業を成し遂げました。

経歴

埼玉県新座市に生まれた三宅は、146cmの身長を持っています。家族は重量挙げの名門で、父の三宅義行は1968年メキシコシティオリンピックで銅メダルを獲得し、伯父の三宅義信も五輪での金メダリストです。兄2人も同様に重量挙げを行っており、兄の三宅敏博は全日本王者、ヘッドコーチを務めています。

彼女のスポーツの道は、小学校の頃から始まりましたが、本格的な重量挙げへの転向は中学3年生の時、2000年のシドニーオリンピックを目にしたことが契機でした。最初の練習は自宅の台所であり、父から技術を学び、3か月で42.5kgを挙げるところまで成長しました。

埼玉栄高校に進学後、彼女は急速に頭角を現し、2002年に全国高校女子選手権53kg級で大会記録で優勝。以降、全日本選手権でも優勝を果たし、法政大学に進学した2004年には48kg級に転向してオリンピック出場を決めます。アテネオリンピックは9位に終わるものの、その後の世界選手権では銅メダルを獲得し、北京オリンピックに挑むことになります。

北京では6位入賞、その後、ドーピング問題により4位へ繰り上げられる結果となりますが、2011年には53kg級で日本新記録を達成し、ロンドンオリンピック出場を確定。2012年には銀メダルを獲得し、父と共に史上初の親子メダリストとなる快挙も成し遂げました。

引退後の活動

三宅は、2016年リオデジャネイロオリンピックでも銅メダルを獲得し、全日本選手権でその後も活躍を続けました。2021年、東京オリンピックに出場後、彼女は競技からの引退を決め、現在はいちご株式会社に社員として在籍し、競技振興や若手選手の育成に尽力しています。

また2022年には国際ウエイトリフティング連盟の理事、2023年には日本ウエイトリフティング協会の常務理事に就任するなど、組織の中でも重要な役割を担っています。私生活では、2023年8月に前オリンピック選手と結婚し、2024年には第1子を出産予定です。

人物と趣味

三宅の名前は、1985年に三冠王を達成したプロ野球選手にちなんで名付けられたという背景もあります。また、震災などの際には被災者支援活動にも力を入れ、一般人として地域貢献も行っています。趣味は足のネイルアートで、親交のある元女子プロレスラーと食事にも出かけるなど、プライベートも充実しています。

彼女の功績は日本重量挙げ界において非常に大きく、後進の選手たちにも多くの示唆を与えています。

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