三岐朝明信号場

三岐朝明信号場の概要

三岐朝明信号場（さんぎあさけしんごうじょう）は、三重県四日市市西富田町に所在する三岐鉄道三岐線の信号場です。元々は三岐朝明駅だったこの場所は、1989年4月1日に廃駅となり、信号場としての機能を持つことになります。この信号場は、主に三岐線と近鉄連絡線が交わる地点に設けられており、その役割は重要です。

歴史的背景

三岐朝明駅は、1950年10月30日に開業しました。その後、1970年には近鉄富田と三岐朝明を結ぶ連絡線が開通し、信号場としての機能が求められるようになりました。1974年にはCTC（集中自動列車制御）システムが導入され、富田駅を管理するCTCセンターからの集中管理が始まりました。このシステムにより、列車の安全かつ効率的な運行が可能となりました。

1985年には、富田から三岐朝明間の旅客営業が休止され、1989年に駅自体が廃止される運びとなります。その結果、三岐朝明信号場に格下げされ、現在に至るまで信号場として運用されています。

構内と信号機

三岐朝明信号場は、JR関西本線を跨ぐ橋梁の近くに位置しており、三岐線と近鉄連絡線が分岐する重要な地点です。ここでの分岐器は近鉄富田方面が主で、旅客列車は速度制限が設けられています。上り列車と下り列車に対する信号の配置が異なっており、ATS（自動列車停止装置）は設置されていません。信号場は廃駅後も一部の構造物が残っており、当時の面影を感じることができます。

信号場としての運用

三岐朝明信号場は、現在でも三岐線と近鉄連絡線の分岐点として運用されており、保々CTCセンターから制御されています。したがって、信号場で列車が停まることはほとんどありません。2006年には信号機がLEDに交換され、より効率的に運行がなされるようになりました。

地理的な周辺環境

周辺は主に住宅地で構成されていますが、平野や田畑もわずかに存在します。近隣には鉄工所や寺院なども点在しており、地域の生活の一部として信号場が存在しています。南東側には広域複合施設「あさけプラザ」があり、北東側には鏡ヶ池跡があります。

隣接する駅

三岐鉄道の路線において、信号場の隣には富田駅と大矢知駅があります。それぞれの駅から三岐朝明信号場は利用され、近鉄連絡線とも接続しています。これにより、地域振興や交通の利用にも寄与しています。

まとめ

三岐朝明信号場は、その歴史と構造、周辺環境において特有の存在感を持つ施設です。元々は駅として機能していた歴史を持ちながらも、現在は信号場として交通の要所となっています。地元の発展に貢献し続けるこの場所は、今後も地域とともに歩んでいくことでしょう。

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