三島来夢

三島来夢のプロレス人生：挫折と復活、そして引退

三島来夢（みしま らいむ）は、1981年3月15日生まれの元プロレスラーです。闘龍門の5期生として入門し、プロレスの世界に足を踏み入れました。当初は、新日本プロレスの永田裕志を意識したキャラクターで、青タイツにレガースというスタイルでリングに上がっていました。しかし、デビュー後なかなか勝利を掴めず、メキシコでの活動中に戦力外通告を受け、T2Pをリストラされてしまいます。

その後、闘龍門JAPANに移籍するも、正規軍、新M2Kと所属を転々とし、ここでも不甲斐ない試合が続きます。M2Kを解雇された後、岩佐卓典と岩佐軍団を結成しようとしますが、岩佐が15番勝負で全敗（全て三島がタオルを投げ入れたことによるTKO負け）したため、この計画も頓挫しました。その中には、ストーカー市川が相手で勝利が確定していたにもかかわらず、岩佐がカバージョを仕掛けたことに興奮した三島が、誤ってタオルを投げ入れてしまったというエピソードもあります。

挫折を味わった三島は、岩佐と共にアメリカへ武者修行の旅に出ます。この武者修行後、偽アメリカ人ギミックのダニエル三島として、マイケル岩佐とフロリダ・ブラザーズを結成し帰国します。ここから三島のプロレス人生は大きく転換し、インチキな反則勝ちを繰り返しながら、タッグマッチで連戦連勝。ギャグ要員として人気を獲得しました。

2004年にはDRAGON GATEに移籍し、フロリダ・ブラザーズは100連勝を達成。その試合後、岡村隆志社長から、三島が「できちゃった結婚」をしていることが暴露されます（本人は、婚約後に妊娠が発覚したから、「できちゃってました婚」だと主張）。100連勝のボーナスである100万円は、御祝儀として三島に贈られました。

2005年には、オープン・ザ・ブレイブゲート初代王者決定トーナメントに出場し大健闘しますが、準決勝で土井成樹との試合中に頭部を負傷し、敗退。その後、4月に復帰を果たします。2006年には、ストーカー市川との敗者キャラクター剥奪マッチに敗れ、フロリダブラザーズは解散。リングネームを本名に戻して活動していました。しかし、7月1日付で谷嵜なおきと共にDRAGON GATEを自由契約扱いとなり、事実上の退団となります。本人によれば、「大人の事情で半年間はプロレス活動が出来ない」とのことでした。この時期、DRAGON GATEに登場したマスクマンの正体ではないかという噂も流れましたが、実際には、11月から健介オフィス入りを志願し、道場で練習をしていました。

2007年2月11日、健介オフィス旗揚げ興行のセミファイナルで小島聡と対戦し、観客のほとんどに実力を認められ、正式に入団が決定します。翌日には、全日本プロレス後楽園大会で佐々木健介のセコンドにつきましたが、対戦相手でDRAGON GATE時代の後輩でもある"brother"YASSHIらに襲撃されます。この経緯から、2月17日には健介と組んで、TARU、SUWA組と対戦しましたが、敗戦を喫します。その後、頚椎ヘルニアを患い、選手生活を断念することになり、6月25日付けで引退しました。首の負傷のため、引退試合も行われなかったようです。

得意技

三島の得意技には、以下のものがありました。

バックドロップ
ダニ☆エ〜ル
バズソーキック
各種キック

特に「ダニ☆エ〜ル」は、仰向けになった相手の上半身を起こして、相手の左側頭部を振り抜いた右足の甲で蹴り飛ばすという、独特な技でした。

三島来夢は、そのコミカルなキャラクターと、予測不能な試合展開で観客を魅了しました。怪我によりプロレスラーとしてのキャリアは短く終わりましたが、その活躍は多くのプロレスファンに記憶されています。

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