岡村隆志

岡村隆志は、1964年9月4日生まれの日本のプロレスラーであり、実業家としても知られています。彼のキャリアは、士道館の師範兼選手として格闘技の世界でスタートしました。その後、プロレスの世界へと転身し、1994年6月14日にWARで武輝道場所属の選手としてデビューを果たしました。

WARでは、望月成晃、多留嘉一、河野圭一といった選手たちと共に、他団体にも積極的に参戦し、その名を広めました。1999年1月には、闘龍門が武輝道場を吸収合併し、闘龍門JAPANが設立されると、岡村は同団体の代表取締役社長に就任。選手としての活動と並行して、団体の経営にも携わることになりました。

2004年7月、闘龍門JAPANは闘龍門からの独立を発表し、7月4日の神戸ワールド記念ホールでの『闘龍門JAPAN旗揚げ5周年記念大会』を機に、団体名をDRAGON GATEへと改称しました。この改称は、岡村のリーダーシップのもと、団体が新たなスタートを切る象徴的な出来事となりました。

しかし、2018年5月7日、岡村は病気療養のため、取締役会で退任を余儀なくされました。その後、2019年3月には株式会社STH.（後にSTWに改称）を設立し、代表取締役に就任。CIMA率いる「#STRONGHEARTS」の事務所として、新たな活動を展開しています。

岡村のプロレスラーとしての特徴は、そのユニークなキャラクターにあります。武輝道場時代には、その容姿から「デビルマン」というニックネームで呼ばれ、ヘアスタイルやコスチュームもデビルマンを意識したものでした。闘龍門JAPAN時代には、選手たちの満場一致で代表取締役社長に選ばれたというエピソードがあり、その理由が「一番プロレスが下手だから」という点も、彼のキャラクターを際立たせています。選手間の抗争に決着をつける際のマッチメイクや、大規模会場での試合をリング上で決定することから「即決社長」とも呼ばれていました。また、選手にとって非常に厳しい条件でのマッチメイクや、その入場曲から「デビルマン社長」という異名も持ち合わせていました。しかし、その一方で、選手活動の傍ら、経営者としての才能も発揮し、プロレス業界が不況の時期にもかかわらず、観客収容率を常時90%以上にするなど、闘龍門JAPAN時代から黒字経営を継続していました。以前勤務していたヤクルト本社では、ずば抜けた営業成績を残しており、チケット販売などの営業面で高い手腕を発揮していたことが、その経営手腕を裏付けています。

また、お笑いコンビナインティナインの岡村隆史とは同音異字であり、過去には、負ければリングネームを『岡村隆志』から『岡村隆史』へ変更するという試合が組まれたこともありますが、勝利し、リングネームの変更を免れています。

岡村隆志は、プロレスラーとしての実績だけでなく、その独特なキャラクターと卓越した経営手腕によって、プロレス界に大きな足跡を残した人物として、今後も語り継がれるでしょう。

もう一度検索