三島良直

三島 良直の業績と経歴

三島良直（みしま よしなお、Yoshinao MISHIMA）は、1949年6月10日に生まれ、日本の精密工学者及び材料工学者として知られています。彼は工学博士として幅広い研究を行っており、東京工業大学名誉教授及び日本医療研究開発機構（AMED）理事長を務めるなどの実績を有しています。これまでの彼のキャリアは、教育、研究、政策の各分野において特筆すべきものがあります。

教育背景

三島氏は、武蔵中学校・高等学校を卒業後、東京工業大学（現・東京科学大学）に進学し、金属工学科を専攻して1973年に卒業しました。その後、大学院に進み1975年に修士号を取得。その後、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校に留学し、1979年にはPh.D.（博士号）を取得しました。1983年には東京工業大学でも工学博士号を取得し、「Fe-C-V合金における相界面析出に関する研究」と題した学位論文を提出しました。

研究・教育の歩み

彼は、カリフォルニア大学バークレー校でアシスタントリサーチエンジニアとしてのキャリアをスタートさせ、その後東京工業大学精密工学研究所助手に任命されます。1989年には助教授、1997年には教授に昇格しました。2006年には大学院総合理工学研究科長を兼任し、2012年に東京工業大学学長に就任。2018年に学長を退任し、東京工業大学名誉教授としての役割を引き継ぎました。

その後2020年からは、日本医療研究開発機構の理事長として、先進的な医療研究の方向性を定める重要な役割を担っています。さらに横浜国立大学で上席特別教授としても活動中です。

諸活動と委員会委員

三島氏は学界でも活躍しており、日本金属学会の会長を務めたほか、文部科学省の大学入試あり方に関する検討会議の座長としても貢献しています。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構技術戦略研究センター長や、文部科学省科学技術・学術審議会の会長代理など、数多くの委員会にも関わっています。

家族背景

三島氏の家族にも著名な学者がいます。祖父の三島徳七は金属工学の権威であり、父の三島良績は東京大学の名誉教授として原子力工学の専門家です。こうした背景からも、三島氏は学問に対する情熱を受け継いでいます。

受賞歴

その研究業績や教育への貢献が評価され、三島氏は瑞宝重光章を受章しています。これは彼の長年にわたる研究・教育活動が認められた証です。

三島良直氏は、精密工学と材料工学の分野において、革新的な研究を行い、教育、産業、政策の各方面に影響を与えてきた著名な学者です。今後も彼の業績と活動が注目され続けることでしょう。

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