三川温泉

三川温泉

新潟県の北東部に位置する阿賀町、その中でも五十沢（いじゅうざわ）地区に湧き出す温泉地です。阿賀野川の主要な支流の一つである新谷川の清流沿いに展開しており、古くから地域に親しまれてきました。この温泉地は、湯温や源泉の違いから『三川温泉』と『新三川温泉』という二つのエリアに大きく分けられています。

泉質

三川温泉の大きな特徴は、その泉質にあります。源泉によって若干の差はありますが、いずれも塩化物泉と硫酸塩泉を主成分とする温泉です。

三川温泉
泉質: ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉
泉温: 40℃から43℃の範囲
新三川温泉
これは「YOU＆湯 ホテルみかわ」が所有する自家源泉から供給される温泉です。
泉質: ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉（三川温泉と同じ系統の泉質です）
泉温: 54.9℃と比較的高温

『新三川温泉』の源泉は、1985年（昭和60年）に当時の三川村が、村営としては3番目となる源泉として掘り当てたものです。これにより、既存の三川温泉に加え、より高温の湯が利用可能となりました。

温泉地の様子

温泉街は、前述の新谷川沿いに形成されています。古くからの歴史を持つ『三川温泉』エリアには複数の旅館が点在しており、風情ある温泉地の雰囲気を醸し出しています。一方、村営源泉の開発によって誕生した『新三川温泉』エリアには、現在1軒の宿泊施設が営業しています。

温泉地の近隣には、『三川温泉スキー場』が位置しており、冬期にはウィンタースポーツを楽しむ観光客も訪れます。温泉地内の旅館の中には、宿泊せずに温泉だけを楽しめる日帰り入浴を受け付けている施設もあります。地域全体としては、かつて賑わいを見せていた頃の面影を残す閉館した旅館の跡なども見られます。

主な施設

現在営業している主な宿泊施設は以下の通りです。

三川温泉エリア
湯元館
新かい荘
東宝
にゅーゆもと
叶屋旅館
新三川温泉エリア
旅館まるに

また、過去に営業していた施設や、現在は休業している施設もあります。

休業
you&湯 ホテルみかわ（施設自体は休業中ですが、1階にある公衆浴場「寿の湯」は営業を継続しています）
廃業
三川館
力館

歴史

三川温泉の歴史は比較的古く、1928年（昭和3年）に開湯したと伝えられています。この開湯と同時に、最初の源泉を持つとされる旅館「湯元館」が営業を開始しました。

新三川温泉に関連する重要な出来事としては、村営源泉の開発後、1987年（昭和62年）10月に村の施設として「三川村バイタリティ会館」（愛称：新三川YOU&湯）が開業したことが挙げられます。

アクセス

公共交通機関および自家用車でのアクセスが可能です。

鉄道
JR磐越西線 三川駅が最寄り駅です。駅からは北へ約4 kmの距離にあり、車を利用した場合の所要時間は約7分です。
バス
「三川温泉入口」バス停が利用できます。県道14号沿いに位置し、バス停から温泉地までは徒歩約5分です。三川駅からの路線として、新潟交通観光バスの「三川駅－三川温泉－古岐線」と、コミュニティワゴンである「三川駅～赤谷コミュニティワゴン」がありますが、いずれも平日のみの運行となります。
自動車
磐越自動車道の三川インターチェンジ（IC）から温泉地までは、車で約12分で到着します。

三川温泉は、周辺の温泉地とともに奥阿賀温泉郷の一つとしても数えられています。美しい自然景観の中で、歴史ある湯と新しい湯の異なる趣を楽しむことができる温泉地です。

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