三州高浜鬼みち

三州高浜鬼みち（さんしゅうたかはまおにみち）

三州高浜鬼みちは、愛知県高浜市に位置する美しい散策路です。このコースは名鉄三河線の高浜港駅を始点として、約4.5kmにわたり三河高浜駅まで続いています。散策のテーマは地元の伝統産業である三州瓦であり、その中でも特に鬼瓦にスポットが当てられています。このため、「鬼みち」というユニークな名前が付けられています。毎年10月の中旬には、鬼みちまつりが開催され、多くの人々がこのイベントを楽しむために訪れます。

歴史背景

三州高浜鬼みちには、歴史的な背景があります。1996年（平成8年）からは国土交通省のウォーキング・トレイル事業によって整備され、より多くの人々が訪れるようになりました。2004年（平成16年）には、日本ウオーキング協会の「美しい日本の歩きたくなる道500選」に選ばれるなど、その魅力が広く認められました。また、2015年（平成27年）には内閣府の「新日本歩く道紀行100選」にも名を連ねています。

沿線の魅力的な施設

散策路沿いには、魅力的なスポットが点在しています。まず、スタート地点である名鉄三河線の高浜港駅から始まり、「ニコニコ鬼広場」では高さ4.5メートルにも及ぶ巨大な鬼瓦のモニュメントが目を引きます。このモニュメントは、57ピースから作られ、合計で4トンもの粘土が使用されています。

続いて、鬼パークでは鬼面の椅子などがあり、古い切り通し道の名残を感じることができます。また、「昔話陶板・土管の坂」や、「縁ふれあい工房」では、かつての登り窯の跡を見ることができ、その歴史に触れることができます。

特に注目すべきは、浜地蔵や常照院、梶井天神などの寺院です。浜地蔵の堂内には、江戸時代中期の奉納絵馬があり、これは高浜市の有形文化財に指定されています。地蔵盆の時期には特別に開帳され、その姿を見ることができます。

さらに、高浜市やきものの里かわら美術館・図書館では、全国唯一の瓦専門の美術館があり、古代瓦が常設展示されています。屋外には名古屋城の金鯱が、燻し瓦で再現された美しい作品があります。

また、森前公園には衣浦湾を模した瓦庭が広がり、龍や鬼面の瓦垣が設置されています。だるま窯の復元や高浜市指定有形文化財の塩焼瓦窯も見ることができます。

大自然の中に佇む観音寺や塩前寺、恩任寺や蓮乗院などの寺院も魅力的です。各寺院にはそれぞれの歴史があり、特に観音寺の陶管焼の観音像は高さ8mという堂々とした姿で、日本一の陶器製とされています。

さらに、馬頭観音や双体道祖神は、大切な文化財として高浜市に深く根ざした存在です。馬頭観音は、かつて瓦の運搬を担っていた馬に感謝するために建立されました。

最後に、名鉄三河線の三河高浜駅がゴール地点で、散策を終えた後は周辺を散策するのも楽しみの一つです。

まとめ

三州高浜鬼みちは、自然や文化にあふれる散策路であり、地元の産業や歴史を学びながら楽しむことができます。ぜひ一度訪れて、その魅力を実感してみてください。

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