三才山トンネル有料道路

三才山トンネル有料道路

概要

三才山トンネル有料道路は、長野県上田市西内を起点とし、同県松本市三才山一の瀬を終点とする、国道254号の一部区間に設けられていた有料道路です。長野県道路公社によって管理されていましたが、2020年9月1日に無料開放されました。

この道路は、首都圏と長野県中信地方を結ぶ重要なルートの一部であり、中央自動車道などを補完する役割を担っていました。また、関西圏や中京圏から長野県東信地方、北関東への短絡路としても機能していました。

長野県内においては、東信地方と中信地方を結ぶ主要な道路であり、山間部を貫く三才山トンネルは、定時性と安全性の面で重要な役割を果たしていました。

路線データ

路線名: 国道254号
延長: 8,549m
道路区分: 第3種第3級
事業費: 43億3千万円
設計速度: 40km/h
幅員: 車道5.5m（完成2車線）
料金徴収期間: 1976年10月31日 - 2020年8月31日

歴史

1972年に道路整備特別措置法に基づき建設が開始され、1976年10月に有料道路として開通しました。開通当初は2006年10月30日を償還期限としていましたが、後に松本トンネル有料道路と一体的な償還を目指すこととなり、料金徴収期間が2021年6月9日まで延長されました。

この道路は、物流の面で重要な路線であったことに加え、地域内に東西方向に貫通する主要な道路が他にないことから、交通量が安定していました。長野県道路公社が管理する他の有料道路とともに、重要な収入源となっていました。

2002年以降、他の有料道路では通行料金の値下げや夜間無料開放などの社会実験が行われましたが、三才山トンネルについては必要性が低いとして、料金は据え置きとなりました。

2004年には、長野県道路公社の解散と、県内の有料道路の無料開放計画が示されました。しかし、その後の方針転換により、有料道路は順次無料化されることとなり、三才山トンネルは2020年9月1日に無料開放されました。

無料化については、沿線自治体や道路利用者から多くの要望が寄せられていましたが、松本トンネル整備に伴う借入金の返済などの問題があり、なかなか実現には至りませんでした。しかし、2017年に長野県知事が無料化の前倒しを検討すると表明し、2020年夏頃の無料開放が決定しました。

2019年11月には、建設費と維持管理費が2020年8月までの通行料金収入で賄える見込みとなったため、2020年9月1日に無料開放されることが正式に発表されました。

沿革

1972年10月28日：着工。
1976年10月31日：供用開始。
2005年：無料開放時期を2021年まで延長。
2014年4月1日：消費税増税に伴い料金改定（普通車500円→510円）。
2019年10月1日：消費税増税に伴い料金改定（普通車510円→520円）。
2020年9月1日：無料開放。道路管理者が長野県道路公社から長野県松本・上田両建設事務所に移管。

道路施設

主な橋梁

鹿教湯大橋：全長364m
本沢橋：全長140.9m
三才山橋：全長192.6m

トンネル

孫六トンネル：延長239.6m
三才山トンネル：延長2,510.9m

有料道路時代の通行料金

普通車：520円
中型車：590円
大型車：840円
特大車：1,490円
軽自動車等：420円
軽車両等：50円

関連項目

中部地方の[[道路一覧]]
無料開放された[[道路一覧]]

脚注

注釈

出典

外部リンク

* 長野県道路公社

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