三星 (菓子製造)

株式会社三星について

株式会社三星（みつぼし）は、北海道苫小牧市に本社を構える製菓メーカーで、地域に根ざしたお菓子作りを行っています。1898年に設立されて以来、長い歴史を持つ三星は、和菓子、洋菓子、パンなど、多岐にわたる製品を手掛け、特に地域特産のハスカップを利用した商品が人気を博しています。

会社の成り立ちと沿革

三星の起源は、小樽で展開された菓子屋にあります。創業者の小林慶義が、長男の幸蔵と共に小樽で事業を始めたのがその始まりです。屋号『三星』は、小樽の教会で象徴される信仰、希望、愛の3つの星から名付けられたと言われています。

1912年、慶義は次男の俊二と共に苫小牧に「小林三星堂」を開店し、以降、地域の菓子業界において重要な役割を果たしてきました。特に1953年に発売されたハスカップを使った「よいとまけ」は苫小牧の名産品として知られ、多くの人々に愛されています。1964年には企業を株式会社化し、三星の基盤を確立しました。正俊は、自らの会社を『郷土に惚れ、仕事に惚れ、女房に惚れる』という精神で運営していました。

商品のラインアップ

三星の代表的な商品には、ハスカップを使用した「よいとまけ」をはじめ、ハスカップランド、ゆのみのんの、北恋菓（きたれんか）、ハスカップの雫、ハスカップみるく、北海道フロランタンタン、グランシェフブレッド、ハスカップスイートロール、ハスカップジャム、笹すしなど、多彩な製品群があります。これらは地元の食材を活かし、独特の風味を引き出す工夫が施されています。

経営の変遷と改革

2007年、経営難に直面し、創業者一族の小林正三が社長を退任。新たに三浦実が社長に就任し、経営改革を行いました。商品開発や販売戦略の見直しが行われ、新商品を積極的に展開する方針が打ち出されました。好評を得た「よいとまけ」の新しいサイズ展開や全国放送の紹介などを通じて、販売実績の向上に成功し、赤字からの脱却を果たしました。2010年には債務超過の解消も実現しております。

地域への貢献と今後の展望

三星は、2010年から地元の女子アイスホッケーチームのスポンサーとして地域貢献に努めてきましたが、2015年には撤退しました。その後も、苫小牧市を中心に道央、日胆地域での出店を進め、地域住民に愛されるブランドとして成長を続けています。

閉店情報

最近、コープさっぽろ新道店や桜木店の閉店が発表され、地元の店舗運営にも影響が出ています。特に2024年には新道店が閉店予定です。

まとめ

株式会社三星は、長年の歴史を背景に地域特産物を活かした製品を通じて、多くの人々に愛される企業であり、これからも地域密着の事業展開を進めていくことでしょう。

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