三時ババア

三時ババア

「三時ババア」は、主に学校で語り継がれる怪談、都市伝説の一つです。特に、午後3時（または3時33分33秒といったゾロ目の時間）に学校のトイレに入ると、不可解な現象が起こるとされています。

現象の内容としては、トイレのドアが突然開かなくなり、閉じ込められてしまうというものが代表的です。そして、しばらくすると、どこからともなく老婆の声が聞こえてくる、というのが典型的なパターンです。

起源と伝承

鳥取県の小学校における事例が知られています。1973年（昭和48年）から1979年（昭和54年）にかけて、その学校の3階にある女子トイレの3番目の個室で、午後3時ちょうどにこの現象が起こると噂されていました。

老婆の正体については、3階の渡り廊下の壁に見られた雨漏りの染みが原因である、という説があります。その染みが老婆の顔のように見えたため、怪談として語られるようになったと考えられています。実際に、教師がその染みをペンキで塗りつぶして消したところ、今度は1階のトイレで同様の現象が起こるようになった、という話も存在します。

バリエーション

「三時ババア」には、地域や学校によって様々なバリエーションが存在します。時間帯が異なる「四時ババア」はその代表的な例です。「四時ババア」は、午後4時に現れるとされ、四次元空間と関連付けられて「四次元ババア」と呼ばれることもあります。四次元ババアは、遭遇した子供を四次元空間に引きずり込む、といったより恐ろしい内容になっていることもあります。

語源に関する考察

「ババア」という言葉の由来について、「糞」を関西地方で「ババ」と呼ぶことから連想されたのではないか、という説も存在します。この説が正しければ、子供たちの間で広まりやすい、一種の言葉遊びが怪談の成立に関わっている可能性も考えられます。

参考文献

松谷みよ子『現代民話考 7：学校・笑いと怪談・学童疎開』筑摩書房、2003年
常光徹『学校の怪談』講談社、1990年
山口敏太郎『本当にいる日本の現代妖怪図鑑』笠倉出版社、2007年

関連項目

怪談
紫ババア
ヨジババ

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