三木蒐一

三木 蒐一（みき しゅういち）

三木蒐一は、1907年9月8日に東京で生まれた小説家、編集者です。1966年12月27日に生涯を閉じました。本名は風間真一。

生涯

早稲田大学英文科を1932年に卒業後、実業之日本社に勤務。在職中から「早稲田文学」や「文芸首都」といった同人誌に参加し、創作活動を開始しました。1937年には博文館へ移籍し、「講談雑誌」の編集に携わります。また、雑誌「新青年」の編集者も務めました。

戦前から三木蒐一の筆名で小説を発表しており、ジョンストン・マッカレーの作品『地下鉄サム』に影響を受けた「地下鉄伸公」シリーズなどを執筆しました。これらの作品は、ユーモラスな作風と、東京の地下鉄を舞台にした斬新な設定で人気を博しました。

家族としては、弟に画家の風間完、妹に随筆家の十返千鶴子がいます。

作品の特徴

三木蒐一の作品は、ユーモアと軽妙な語り口が特徴です。特に「地下鉄伸公」シリーズは、庶民的な主人公が地下鉄を舞台に活躍する姿を描き、大衆に広く受け入れられました。戦後の作品では、浅草など東京の下町を舞台にしたものが多く、当時の風俗や人情を生き生きと描写しています。

主要作品

『真人間』（1940年、博文館文庫）
『軍艦出動！』（1942年、東成社、ユーモア文庫）
『美しき星座』（1942年、室戸書房）
『浅草新景』（1946年、大元社）
『婦人化粧室』（1947年、大衆社）
『地下鉄伸公』（1952年、東成社、ユーモア小説全集）
『浅草伸公』（1956年、優文社）
『地下鉄伸公』（1956年、榊原書店）
『地下鉄伸公　続』（1956年、榊原書店）
『江戸ッ子伸公』（1956年、優文社）
『地下鉄伸公　続々』（1956年、榊原書店）
『伸公伊達姿』（1957年、雄文社）

関連項目

* 日本の小説家一覧

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