三池藩

三池藩の概要

三池藩（みいけはん）は、筑後国三池郡を領有していた藩で、現在の福岡県大牟田市に藩庁である三池陣屋を設置していました。藩主の家系は立花家であり、この家系は柳河藩の立花家と血縁関係にありますが、それぞれ独立した藩として存在しました。つまり、三池藩は柳河藩の支藩ではなく、独立した政治体制を持っていました。

歴史的な経緯

三池藩の歴史は、立花宗茂の弟である高橋直次が慶長19年（1614年）に常陸国筑波郡に5千石を与えられたことでスタートしました。直次の長男である立花種次は、元和7年（1621年）に故郷である筑後国三池郡に戻り、5000石の加増を受けて藩を形成しました。

特筆すべきは、藩主の立花貫長が元文3年（1738年）に開始した石炭の採掘で、これが後の三池炭鉱の基盤となります。この炭鉱は1997年まで存続し、地域経済に重要な役割を果たしました。

第6代藩主の立花種周は、その政治的実力を背景に多くの地位を歴任しましたが、反松平定信派に属していたため政争に敗北。文化2年（1805年）11月に幕府の機密漏洩の罪で罷免され、さらに強制隠居を命じられました。その結果、種周の後を継いだ第7代藩主の立花種善は、文化3年（1806年）に陸奥国下手渡藩に左遷されることになります。

その後、藩主が代わり、藩庁が再び三池に戻ったのは慶応4年（1868年）9月のことでした。この時期に三池藩は再び立藩し、その後も引き続き活動を続けました。明治2年（1869年）には版籍奉還が行われ、立花家は華族に列せられます。さらに明治4年（1871年）には廃藩置県が実施され、三池県が設置された後、三潴県を経て福岡県に編入されました。

明治17年（1884年）には、華族令に基づき立花家は子爵に叙爵され、華族の一員としての地位を確立しました。

歴代藩主

三池藩は外様大名による 1万石 の体制を持ち、立花家がその支配を継続しました。藩主は1621年から1806年まで、そして1868年から1871年までの間に在任していました。

参考となる関連項目

三池藩は地域の歴史を深く学ぶうえで興味深い存在です。関連項目には下手渡藩、幕末の領地、筑後国、三池郡の故地、陸奥国（岩代国）、さらに伊達郡を含む地域が挙げられます。

参考文献

三池藩に関する詳細な情報は、以下の文献等に掲載されています。

• - 『藩史総覧』 児玉幸多・北島正元（新人物往来社 1977年）
• - 『別冊歴史読本㉔ 江戸三百藩 藩主総覧』 （新人物往来社 1977年）
• - 『大名の日本地図』 中嶋繁雄（文春新書 2003年）
• - 『江戸三〇〇藩 バカ殿と名君』 八幡和郎（光文社新書 2004年）

このように、三池藩は独自の歴史と文化を持ち、地域の発展に寄与した重要な存在でした。

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