三石久江

三石 久江（みついし ひさえ）について

三石久江氏は、1927年9月21日に樺太で生まれ、2023年9月26日に静岡県牧之原市の介護施設で老衰により亡くなった日本の政治家です。享年96歳という長い人生を全うしました。彼女は、元日本社会党の参議院議員として知られる、三重県出身の初の女性議員でした。

生い立ちと教育

三石氏は1943年、大泊高等女学校を卒業後、戦後の混乱の中で樺太から引き揚げました。終戦を経て1948年には三重農林専門学校の助手を務め、校長の秘書としても活動しました。しかし、1951年には学校を退職し、以降は女性解放運動に情熱を注ぎました。

政治活動の開始

彼女は日本社会党に入党し、三重県内で副委員長としての役割を果たしました。その後、1989年の第15回参議院議員通常選挙において、社会党から比例区で立候補し、見事当選を果たしました。これは、三重県在住としては初の女性議員の誕生を意味しました。彼女の名簿順位は20位で、この選挙の成功は女性の政治参加を促進する重要な出来事となりました。

離党と新たな活動

しかし、1994年になると、彼女は小選挙区制などの政策に反対し、日本社会党を離党しました。その後、田英夫などと共に「護憲リベラルの会」に参加し、新党護憲リベラルの結党にも関与しました。1995年には、護憲リベラルが左右に分裂した際には、どちらにも参加せず、その年の第17回参議院議員通常選挙には立候補せずに政治の第一線を退くことになりました。

功績と受賞

三石氏の功績は、女性の権利向上に貢献したことや、政治の場で女性が果たすべき役割を率先して示したことにあります。1997年には、勲三等宝冠章を受章し、その業績が広く認められました。多くの後進の政治家にとって、彼女の存在は大きな手本となっています。

死去と追悼

2023年9月26日、三石久江氏は老衰により亡くなりました。また、死没日付をもって、正五位に叙され、その生涯の業績が評価されることとなりました。彼女の政治への貢献や女性解放への活動は、歴史に名を刻むこととなり、今後も語り継がれていくことでしょう。三石氏は、政治によって社会に変革をもたらした先駆者として、多くの人々に記憶され続けることでしょう。

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