三石琴乃のエーベルナイツ

『三石琴乃◎エーベルナイツ』シリーズ：恋愛シミュレーションゲームから生まれたラジオ番組の歴史

『三石琴乃◎エーベルナイツ』は、1998年に文化放送で放送されたラジオ番組です。略称は「エーベ」として親しまれ、恋愛シミュレーションゲーム『エーベルージュ』を題材とした作品として知られています。パーソナリティは、ゲームでリンデル・ファルケン役を演じた三石琴乃さんが務め、ゲームの世界観をベースにしたラジオドラマも放送されましたが、番組のリニューアルを経て、徐々にタイアップ色は薄れていきました。

本番組は、1996年9月から1998年4月まで放送された前身番組『三石琴乃のエーベルージュ伝説』、そして1998年10月から2001年9月まで放送された後継番組『三石琴乃◎エーベルナイツII』と合わせて、一つのシリーズとして捉えることができます。それぞれの番組でアシスタントや構成、コーナーなどに変化が見られます。

番組を支えたスタッフと準レギュラー

アシスタントは、渡辺まほろさん（1997年3月まで）と豊口めぐみさん（1997年4月から『エーベルナイツII』途中まで）が務め、『エーベルナイツII』ではその後、小林晃子さんに交代しました。シリーズを通して、構成作家は今村良樹さん（通称：いまむー）、プロデューサーは片寄好之さん（通称：ダーク片寄）が担当しました。また、1999年頃からは、さくまあきらさんが準レギュラーとして出演し、番組に独特の彩りを添えました。

『三石琴乃◎エーベルナイツII』の主なコーナー

『三石琴乃◎エーベルナイツII』では、リスナーからのメールやハガキを採用したコーナーが設けられ、採用者には「番組特製 ことちゃわんてんこもりピンズ」がプレゼントされました。代表的なコーナーとして以下が挙げられます。

ことちゃわんのてんこもり
心の叫びウォー！
想像してください 〜クローズ・ユア・アイズ〜
エビワンポエム
ののこ
人間向上委員会
さくま式人生相談

これらのコーナーでは、リスナー参加型の企画が多く、三石琴乃さん、アシスタント、そして時にはゲストとの軽妙なやり取りが番組を盛り上げました。

記憶に残るイベントの数々

番組放送中には、リスナー参加型のイベントも数多く開催されました。

放送150回記念バスツアー（1999年8月19日）：約50名が当選したものの、様々な試練を乗り越えてツアーに参加できたのは20名という、過酷ながらも思い出深いイベントとなりました。
エーベルナイツII 公開録音（2000年2月17日）：東京都庁第一本庁舎45階にある文化放送のサテライトスタジオ「スタジオSOLA」にて、三石琴乃さん、小林晃子さん、今村良樹さんが出演して行われました。
エーベルナイツII 最終回公開録音（2001年9月20日）：こちらも「スタジオSOLA」で開催され、三石琴乃さん、小林晃子さん、今村良樹さんが出演しました。

これらのイベントは、リスナーとパーソナリティ、スタッフとの距離を縮める機会となり、番組への愛着をさらに深める役割を果たしました。

番組を彩る主題歌と関連商品

番組をさらに盛り上げたのが、主題歌の存在です。

『三石琴乃のエーベルージュ伝説』の主題歌「瞳を閉じないで」（歌：豊口めぐみ）
『三石琴乃◎エーベルナイツII』の主題歌「しましょ」（歌：三石琴乃）

また、『三石琴乃◎エーベルナイツII スペシャルアルバム』の発売も予定されていましたが、残念ながら中止となりました。

2006年の復活と番組の遺産

2006年11月11日には、文化放送A＆G DREAM SQUAREにて『三石琴乃・エーベルナイツ2006』が放送され、三石琴乃さん、小林晃子さん、今村良樹さん、そしてゲストとして大月俊倫さんが出演しました。この特別番組は、番組への長年の愛を改めて感じさせる、ファンにとって貴重な時間となりました。

『三石琴乃◎エーベルナイツ』シリーズは、ゲームとのタイアップから始まったものの、個性的なパーソナリティ、スタッフ、そして熱心なリスナーによって支えられ、長く愛されるラジオ番組となりました。その記憶は、多くのファンにとって、かけがえのない宝物として今も残り続けています。

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