三窪高原

三窪高原は、秩父山地の南端、山梨県甲州市に位置する標高約1,650mの高原です。約30haの広大な面積を持ち、特にレンゲツツジの群生地として有名で、その数は10万株にも及ぶと言われています。

毎年6月中旬には「ツツジ祭り」が開催され、多くの観光客で賑わいます。高原の中央部には、ハンゼノ頭（標高1,681m）という展望台があり、そこからは周囲の山々や広大な草原を一望できます。特に晴れた日には、息をのむような絶景が広がります。

しかし近年、鹿によるツツジの食害が深刻化しており、美しい景観が損なわれる危機に瀕しています。2007年にはツツジ祭りの休止が決定されるなど、影響は深刻です。これに対し、甲州市は東京都水道局や関係自治体と協力し、防鹿柵の設置や個体数調整など、様々な食害対策に取り組んでいます。

三窪高原へのアクセスは、車の場合、国道411号（青梅街道）の柳沢峠駐車場から入るのが一般的です。柳沢峠の駐車場は、鶏冠山（黒川山）への登山口にもなっており、登山客も多く訪れます。駐車場から高原までは、整備されたハイキングコースを歩いてアクセスできます。気軽に自然を楽しめるコースですが、歩きやすい靴と服装で訪れることをおすすめします。

高原に隣接する山としては、倉掛山や鶏冠山（黒川山）があります。これらの山々への登山と合わせて、三窪高原を訪れるのも良いでしょう。

関連情報としては、奥秩父山塊の一部であること、国土地理院の地図閲覧システムで地形図を確認できること、やまなし観光推進機構や甲州市観光協会のウェブサイトで詳細な情報を得られることなどが挙げられます。

三窪高原は、美しいレンゲツツジの群生と、そこから望む絶景が魅力の高原です。鹿の食害という問題に直面していますが、関係者の努力により、その美しい景観を守り、後世に伝えていくことが期待されています。

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