三笠ぽんべつダム

三笠ぽんべつダムについて

三笠ぽんべつダム（みかさぽんべつダム）は、北海道の三笠市を流れる奔別川に建設中のダムであり、国土交通省北海道開発局が関与しています。このダムは、一級水系である石狩川水系の一環として、地域の洪水対策を目的にしています。

背景

石狩川流域は、過去に数回にわたって水害に見舞われてきました。特に、1981年の台風12号では歴史的な大水害が発生し、その影響は甚大でした。この災害を受けて治水計画が見直され、幾春別川流域においても『幾春別川総合開発計画』が策定されることになりました。この計画には新たな治水対策が盛り込まれ、奔別川に三笠ぽんべつダムの建設が含まれています。

ダムの特徴

三笠ぽんべつダムは、当初重力式コンクリートダムとして設計されていましたが、公共事業見直しの流れの中で、規模が縮小されることになりました。2005年には、幾春別川総合開発事業の見直しが進み、2006年には『石狩川水系幾春別川河川整備計画』が新たに策定されました。この中で、三笠ぽんべつダムの目的が多目的から治水専用に変更され、平常時は貯水しない「穴あきダム」としての設計に見直されました。

ダムの堤高は、当初の78.0メートルから53.0メートルに下降し、総貯水容量も大幅に減少しました。具体的には、26,600,000トンから8,620,000トンへの規模縮小が行われています。このダムはコスト削減の観点からも型式が変更され、重力式コンクリートダムから台形CSG（Cemented Stabilized Gravel）ダムへと改変されました。北海道では、当別ダム、厚幌ダム、サンルダムなどが同様の型式で設計されています。

今後の計画

このように、三笠ぽんべつダムは、治水に特化した新たな役割を担うことになり、特定多目的ダムとして新桂沢ダムと共に、幾春別川の総合開発事業の一翼を担うことになります。完成予定日は2030年であり、このダムが完成することで地域住民の安全がさらに高まることが期待されています。これによって、もたらされる経済的利益や環境への配慮も十分に考慮されることが求められています。

参考情報

このダムの詳細や進捗状況に関しては、北海道開発局や日本ダム協会のウェブサイトで確認することができます。地域の水害対策の一環として、三笠ぽんべつダムの完成は重要なステップとなるでしょう。

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