三菱ふそう・エアロミディMK

エアロミディMKシリーズ

エアロミディMK（AERO MIDI MK）は、三菱ふそうトラック・バスが製造・販売した中型バスです。このモデルは路線や観光、自家用仕様など多様な設計があり、時代と共にさまざまな進化を遂げてきました。特に全長10.5mクラスの中型長尺車もラインナップに加わり、シリーズの中でも重要な存在となりました。また、エアロミディMKシリーズはエアロミディの原型となり、派生した小型バスのエアロミディMJやエアロミディMEも生まれています。のちに、日産ディーゼル工業からOEM供給されたエアロミディ-Sというモデルも登場しました。

歴史的背景

1970年代までの中型バス

エアロミディの系譜は1965年に発売された三菱の初の中型バス、MR620型に遡ります。これは呉羽自工製のボディを持ち、当時としては非常に優れた性能を示しました。1970年には、MR620の後継シリーズとしてB6系が登場し、エンジンや車体長のバリエーションが豊富になりました。このモデルは、1972年のモデルチェンジでさらに性能が向上し、路線用や観光用として人気を博しました。

MKシリーズの発展

1974年に登場したMK103Hモデルは、外観こそB623Eと似ていますが、エンジンの性能が向上し、リアオーバーハングも延長されました。この流れを受けて、1976年にデビューしたMK115系は、三菱初の中型直噴式ディーゼルエンジンを搭載し、観光仕様と路線仕様それぞれに特有のデザインが施されるようになりました。

1980年代には、排出ガス規制に対応するなどしつつ、新たなモデルが次々とリリースされました。特に1981年のK-MK116J型や1983年のK-MK516F型などがその代表例です。

エアロミディの名付け

1986年には「エアロミディ」の愛称が付けられ、以降も様々な仕様や改良が行われました。1993年には、U-MK218型として新たなモデルが発売され、エンジン性能も向上しました。さらに、1995年にはKC-MK2/6系としてマイナーチェンジが行われ、様々な機能が追加されました。

エアロミディ-Sとその影響

また、2008年にはUDトラックスとの提携によりエアロミディ-Sが発売され、このモデルは新たな設計とエンジンを搭載し、ノンステップバスや観光仕様などの多様なニーズに応えるものでした。

各モデルの特徴

MK103H

エンジンの性能が140PSに増強されているのが特徴で、リアオーバーハングの延長もあり、居住性が向上しました。

MK115系

この代から観光と路線の区別がさらに明確になり、パーツの設計に違いが見られました。

P/U-MK1/5系

1988年にはモデルが大幅に変更され、エンジンの出力も185PSに向上しました。この時点からオプションが充実し、利便性が増しました。

U-MK2/6系

エンジンはさらに210PSに拡大し、性能面でも優れたものとなりました。

SKG-MK2系とTKG-MK2系

2011年から2012年にかけて、新しい環境規制に対応したモデルがリリースされ、特にエコカー減税に適合した設計が施されました。

結論

エアロミディMKシリーズは、時代やニーズの変化に対応し続けてきた中型バスの系譜として、その技術やデザインが進化してきたことが際立っています。その実績は、今後の中型バス市場においても重要な位置を占めることでしょう。

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