三菱・ストラーダ

ストラーダ（Strada）

三菱自動車工業が製造した「ストラーダ」は、同社が展開したピックアップトラックで、特にカープラザ店専用のモデルとして知られています。このモデルは、1986年に初代が登場し、1996年に2代目にバトンタッチするまで、長きにわたり国内外で愛されました。以下、その歴史やデザイン、性能について詳しく見ていきましょう。

初代 K34T型（1986年-1997年）

ストラーダの第一世代は1986年に発表され、当初は海外専売モデルとして供給されていました。後に、4WDピックアップとして1991年から国内にも導入され、RV市場での位置づけを確立しました。その特徴的な大きなボディ（全長4990mm×全幅1740mm×全高1770mm）や、初のサイドプロテクトモール一体型ワイドフェンダ、派手なフロントグリルガードなどが評価されました。

室内空間は5人乗りで、快適なバケットタイプのフロントシートや、100Wのパワーを持つ4スピーカーオーディオが搭載されていました。また、最大500kgの積載能力を持つカーゴスペースもあり、オプションでキャノピーも選べました。エンジンは2.5Lの直列4気筒ディーゼルターボで、85馬力の出力を誇りました。さらに、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがリーフリジッドというオーソドックスな構造でした。

グレードは基本の「S」と上級の「R」の2種類があり、上級モデルは豊富なドレスアップパーツが付属していました。1993年にはマイナーチェンジが行われ、エクステリアやインテリアの改良が施されました。特に環境性能に配慮したエンジンに改良され、安全装備も充実。

2代目 K74T型（1996年-2008年）

1996年にフルモデルチェンジされた2代目ストラーダは、海外向けL200を基にした新たなデザインで登場しました。このモデルは、国内向けとして1997年に発売されましたが、角の取れた滑らかなラインと先進的なデザインが特徴です。さらに、大型フロントバンパーやワイドなオーバーフェンダーなどが採用され、より力強い印象を与えるモデルに進化しました。

車内は、乗用車のような快適性を追求し、数々の便利な装備が整っていました。大型メーターや操作しやすい計器類、快適な大型スポーツシートが配され、運転のしやすさが向上しました。また、最大幅のカーゴボックスや使いやすいテールゲートの設計も強化され、日常生活からレジャーまで多様なニーズに対応できる車両となりました。

動力系では、改良された2.5Lディーゼルターボエンジンによる105psのパワーを実現。ブレーキ面でも性能が向上し、安定した制御が可能なABSやLSDが標準装備されました。さらに快適性や安全性を高めるために様々なオプションが用意され、特に高性能のオートマチックトランスミッションが追加されました。

1998年にはマイナーチェンジが行われ、外装やインテリアのデザインも再調整されました。この時期には、オフローダー向けの特装モデル「デザートクルーザー」が話題を呼び、その後も進化を続けていきました。しかし、日本国内での販売は1999年に終了し、海外での販売も2008年に終息を迎えました。

車名の由来

「ストラーダ」とはイタリア語で「道」を意味し、この名前は日常使いやオフロード走行に適したトラックという特性を反映していると言えるでしょう。

結論

ストラーダは、三菱自動車が生み出したピックアップトラックとして、多様な需要に応えるラインナップを持っていました。初代から2代目にかけての進化は、デザインや性能面でも非常に大きな変化を遂げ、今もなお多くのファンに支持されています。

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