三菱・トッポBJワイド

トッポBJワイドの概要

トッポBJワイド（Toppo BJ wide）は、三菱自動車工業によって製造されたトールワゴンタイプの小型乗用車です。この車両は、コンパクトトールワゴン市場の需要の高まりに応じて、ミラージュディンゴとトッポBJの中間に位置するモデルとして開発されました。

デザインと特徴

トッポBJワイドは、BJシリーズを基にした設計で、特徴的なデザインには大型のバンパーや樹脂製のオーバーフェンダーが採用されています。また、異形卵形のヘッドランプも装備されており、そのユニークなビジュアルが目を引きます。エンジンにはパジェロジュニアでもお馴染みの1,100cc・4A31型SOHC16バルブエンジンが搭載され、コンパクトなサイズながら性能を確保しています。

後部のキャビンはBJモデルと同様ですが、リヤドアトリムの形状が変更されることで後部座席に3名の乗車を可能とし、合計5名での乗車ができるようになっています。トッポBJワイドには、前輪駆動（FF）とフルタイム四輪駆動（4WD）の2バリエーションが用意され、トランスミッションは全車4速オートマチックとなっています。

競合車種との比較

トッポBJワイドは、スズキのワゴンRワイドやワゴンRプラスと似たコンセプトを持つトールワゴンですが、室内幅はトッポBJと同じであるため、広さの面では競合他社に劣ります。高い車高を活かした居住性の向上が期待されましたが、実際には中途半端な排気量から自動車税が高くなる傾向があり、コストパフォーマンスに課題が残りました。この結果、トッポBJワイドは多くの点で魅力が欠ける形となりました。

生産および市場の反応

トッポBJワイドは、1999年1月28日に発表され、販売が開始されるとともに注目を集めました。しかし、外観デザインが一般に受け入れられなかったことや、居住性の問題から、生産終了が2001年3月末と早期に決定されました。トッポBJワイドの総生産台数は4,829台にとどまり、その後は在庫車の販売も同年中に終了しました。

関連車両

トッポBJワイドは、ベース車両としてトッポBJを持ち、ミニカなど他の三菱車両ともプラットフォームを共有しています。加えて、軽自動車のミニカをベースにしたピスタチオや、レクサスのスズキ製ワゴンRワイド／ワゴンRプラスなど、同じ市場の競合モデルが存在します。これらの関連車両と比較しても、トッポBJワイドは一風変わった存在感を持ちながらも、課題が多かった車両と言えるでしょう。

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