三菱・eKクロス

eKクロス（イーケイ・クロス）について

三菱自動車によって製造・販売されている「eKクロス」は、クロスオーバーSUVスタイルの軽トールワゴンです。このモデルは、E-K車両シリーズの一環として展開されており、B EV版である「eKクロス EV」や、軽スーパーハイトワゴンとなる「eKクロス スペース」もラインアップに含まれています。

概要

eKクロスは、4代目のeKワゴンと同時に市場に投入された「SUVテイストのクロスオーバーモデル」で、先代eKワゴンのスポーティ版である「eKカスタム」に代わって登場。三菱自動車は、軽自動車にSUVの特性を持たせるために新たな設計を行い、日産と共同で開発プロセスを進めてきました。特に、三菱の強みであるSUVデザインを活かしつつ、日産の先進技術も融合させたことが大きな特徴です。

このモデルは、プラットフォームやエンジン、CVT（無段変速機）などの主要パーツが新たに開発され、特に三菱としては初となる「高速道路同一車線運転支援技術」を採用しています。また、姉妹車として日産のデイズも市場に存在しますが、eKクロスは三菱のオリジナルモデルとして展開されます。

デザインとパッケージング

eKクロスのデザインコンセプトは「THE CUTE BEAST」で、愛らしさと力強さを兼ね備えた外見が特徴です。フロントフェイスには「ダイナミックシールド」を採用し、LEDポジションランプは視認性を高める位置に配置されています。サイドビューには約65mm延長されたホイールベースが活かされており、彫刻的なキャラクターラインが力強さを表現します。

インテリアはブラックを基調としてブルーをアクセントにした色彩を取り入れており、シートには滑らかな生地にハニカム調のエンボス加工が施されています。また、後席のニールームが70mm拡大されたことで広々とした座り心地が実現されています。さらに、フラットなデザインにより乗降性も向上し、長距離運転時でも快適に過ごせる工夫がされています。

メカニズム

エンジンには、日産の親会社であるルノーが開発したBR08型エンジンを基にした新開発の「BR06」型を搭載しています。このエンジンは高効率オイルポンプや低フリクション技術が用いられ、OTAによって連動するマイルドハイブリッドシステムも採用されています。これにより、加速性能だけでなく燃費の面でも高い性能が実現されました。

また、全車に2WDと4WDシステムが用意され、滑りやすい路面での走行支援機能も標準装備されています。特に、グリップコントロール機能は、スリップした駆動輪にはブレーキをかけ、他の駆動輪にはより大きな駆動力を与えることで走破性を高めています。

安全性

安全面においても「e-Assist」という予防安全技術を全車に標準で装備しています。これは衝突被害軽減ブレーキシステムなどを含む先進安全機能群であり、運転者の安全を守るためのシステムが整備されています。また、エアバッグシステムの充実により、パッシブセーフティの面でも向上がなされています。

eKクロス EVとeKクロス スペース

eKクロス EVは、eKクロスをベースにした完全電動車両であり、2022年に初披露されました。搭載されたバッテリーはパフォーマンスが向上しており、充電ポートは急速充電にも対応しています。また、安全機能やコネクティッド技術も搭載されており、運転の快適さが増しています。

eKクロス スペースは、スーパーハイトワゴンモデルとしてeKクロスのSUV要素を活かしつつ、広い室内空間を提供しており、スライド式ドアや便利な機能が多く搭載されています。収載空間も広く、荷物の積載に便利な設計となっています。

結論

eKクロスは、そのSUVデザイン、先進技術、安全性の高さから多くのユーザーに支持されつつあります。これにより、軽自動車としての枠を超えた新しいモビリティの形を提供しています。

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