三谷康彦

三谷康彦（1947年 - ）は、日本のランドスケープアーキテクトとして知られる人物です。現在、株式会社MLS（三谷ランドスケープスタジオ）を主宰し、代表およびチーフデザイナーを務めています。登録ランドスケープアーキテクト（RLA）や米国メリーランド州の登録ランドスケープ・アーキテクトの資格を持ち、1級造園施工管理技士、2級土木施工管理技士でもあります。

教育と初期のキャリア
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三谷氏は信州大学農学部林学科で造園学を学び、1971年に卒業しました。同年、環境事業計画研究所に入所する傍ら、京都大学農学部林学科造園学研究室で研修生として研鑽を積みました。1972年に研修を修了後、1975年には京都の小島庭園に入門し、庭師の小島浅造氏に師事するなど、伝統的な庭園技術にも触れています。

米国での活動
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1981年に渡米し、メリーランド州ポトマックのポトマックガーデンセンターに勤務しました。その後、同州ロックビルにて株式会社 JLA（Japan Landscape Architecture, Inc.）を設立。設計から施工までを一貫して行う体制で業務を展開しました。1990年からはピーター・ウォーカー・アンド・パートナーズ社に移籍し、プロジェクトマネージャー兼デザイナーとして、数々のプロジェクトに携わりました。

日本への帰国と日建設計での実績
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1998年に日本へ帰国後、株式会社日建設計に入社。設計主管、設計長、ランドスケープ室長といった要職を歴任し、最終的には理事・技師長を務めるなど、大手設計事務所において重要な役割を果たしました。

MLSの設立と現在
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2009年、自身のビジョンを実現するため、株式会社MLSを設立。以来、ランドスケープの計画・設計に深く関わり続けています。

主なプロジェクトと受賞歴
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三谷氏の代表的なプロジェクトとしては、

京都迎賓館庭園設計（日本造園学会学会作品大賞、国際照明デザインアワード、IFLA APR AWARD OF EXCELLENCEなど多数受賞）
豊田市美術館ランドスケープ（ASLA MERIT AWARD）
さいたまけやき広場（ASLA MERIT AWARD）
東京ディズニーシー ランドスケープ
中部国際空港ランドスケープ設計
鈴木大拙館ランドスケープ
日本平ホテル外部空間
東京スカイツリーランドスケープ基本設計
* THE ROPPONGI TOKYO ランドスケープ基本設計

などが挙げられます。これらのプロジェクトは、国内外で高い評価を受け、彼のデザイン哲学と技術力が示されています。また、IMF＆世界銀行本部コートヤードの日本庭園やドバイ・マリタイムシティー・ランドスケープなど、国際的な実績も豊富です。

学術・出版活動
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東京都市大学の非常勤講師として後進の指導にあたるほか、IFLA Japanの代表やアメリカ造園協会（ASLA）の正会員としても活動し、業界の発展に貢献しています。共著として「建築資料集成」（「ランドスケープ」の章）や「環境デザイン学」、雑誌「新建築」での連載など、執筆活動も行っています。

三谷氏のキャリアは、日本の伝統的な庭園技法から米国のモダンなランドスケープデザイン、そして大規模な都市・建築プロジェクトにおけるランドスケープ計画まで、幅広い経験に裏打ちされています。この多様な背景が、彼の生み出す空間に深みと独自性を与えています。

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