三重火力発電所

三重火力発電所は、かつて三重県四日市市に所在した中部電力の火力発電所です。この発電所は、1950年代から1980年代にかけて、地域の電力供給を支える重要な役割を果たしました。

概要

三重火力発電所は、1955年に1号機の運転を開始しました。その後、4号機までが建設され、最盛期には総出力34.1万kWの発電能力を有していました。特筆すべきは、4号機が日本で初めての重油専焼火力発電設備であったことです。また、既存の設備についても、1966年に重油専焼へと転換されました。しかし、長年の稼働による老朽化のため、全ての設備が廃止されました。

廃止された発電設備

三重火力発電所には、以下の4基の発電設備がありました。

1号機（廃止）
定格出力: 6.6万kW
使用燃料: 重油（当初は石炭）
営業運転期間: 1955年12月 - 1989年

1号機は、三重火力発電所において最初に運転を開始した発電機です。当初は石炭を燃料としていましたが、後に重油へと転換されました。

2号機（廃止）
定格出力: 7.5万kW
使用燃料: 重油（当初は石炭）
廃止時期: 1989年

2号機も1号機と同様に、当初は石炭を使用し、後に重油へと燃料が変更されました。

3号機（廃止）
定格出力: 7.5万kW
使用燃料: 重油（当初は石炭）
廃止時期: 1989年

3号機もまた、初期の石炭燃料から重油へと変更されています。

4号機（廃止）
定格出力: 12.5万kW
使用燃料: 重油
営業運転期間: 1961年 - 1989年

4号機は、日本初の重油専焼火力発電設備として建設されました。

これらの発電機は、いずれも1989年に廃止され、三重火力発電所はその歴史に幕を閉じました。

発電所の歴史的背景

三重火力発電所は、戦後の高度経済成長期における電力需要の増加に対応するために建設されました。1950年代から1980年代にかけて、日本の工業化を支える重要なエネルギー供給源の一つでした。

環境問題との関連性

三重火力発電所は、稼働期間中に環境問題にも影響を与えました。特に、重油燃焼による大気汚染は、四日市ぜんそくなどの公害問題を引き起こす一因となりました。この問題は、エネルギー政策と環境保護のバランスを考える上で、重要な教訓となっています。

現在の状況

三重火力発電所は、その役目を終え、現在は跡地となっています。しかし、この発電所が地域社会に与えた影響は大きく、その歴史は忘れるべきではありません。

関連情報

中部電力: 三重火力発電所を運営していた電力会社です。
日本の[[火力発電所一覧]]: 日本国内の他の火力発電所に関する情報も参照できます。
火力発電: 火力発電の基本的な仕組みや技術について知ることができます。
汽力発電: 汽力発電の原理や関連技術について学ぶことができます。
四日市ぜんそく: 三重火力発電所が影響を与えた大気汚染による公害病について知ることができます。

外部リンク

中部電力

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