三重紀北農業協同組合

三重紀北農業協同組合（JA三重紀北）は、かつて三重県尾鷲市に本店を置いていた農業協同組合です。広域化の流れの中で誕生しましたが、短期間で消滅しました。

沿革

1989年2月1日、農協の広域化政策を受け、三重県紀北地区の3つの農協が合併してJA三重紀北は発足しました。合併した農協は以下の通りです。

尾鷲市農業協同組合
紀伊海山町農業協同組合
紀伊長島町農業協同組合

しかし、JA三重紀北はバブル崩壊の影響により、多額の不良債権を抱え経営が悪化しました。経営再建のため、三重県JAグループから以下の支援を受けています。

2000年（平成12年）：約10億円
2002年（平成14年）：約20億円

これらの支援にも関わらず、経営状況は改善せず、自主再建は困難と判断されました。その結果、2005年12月1日、JA三重紀北は伊勢農業協同組合に吸収合併されることとなりました。

JA三重紀北の事例は、農協の広域化が必ずしも成功するとは限らないことを示唆しています。合併後の経営統合の難しさや、経済状況の変動に対する脆弱性などが課題として浮き彫りになりました。地域経済を支える農協のあり方について、考えさせられる出来事と言えるでしょう。

関連項目

日本の農業協同組合一覧

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