上伊田駅 (国鉄)

上伊田駅の概要

上伊田駅（かみいたえき）は、福岡県田川市の大字伊田に位置していた日本国有鉄道（国鉄）添田線の駅で、1985年に廃駅となりました。この駅は開業から長い歴史を持ち、その存在感は地域の学校や住民にとって重要なものでした。

歴史

上伊田駅は、1915年4月1日に小倉鉄道の上伊田停留場として開設され、当初は旅客のみに対応していました。1922年には停車場に昇格し、貨物の取り扱いも開始されました。第二次世界大戦中の1943年には小倉鉄道が国有化され、さらに小荷物の取り扱いが始まりましたが、1945年には貨物の取り扱いを廃止しました。その後、1974年には荷物の扱いも廃止され、無人駅となりました。

上伊田駅は1985年4月1日付で添田線が全線廃止されることで、その役目を終えました。開業から70年余りの歴史の中で、地域の交通の要所としての機能を果たしてきました。

駅構造

廃止時には単式ホーム1面1線を持つ無人駅だった上伊田駅。シンプルな構造でありながら、駅の周りには多くの学生や住民が行き交っていました。

利用状況

上伊田駅周辺には福岡県立田川高等学校や田川農林高等学校があり、多くの生徒たちがこの駅を利用していました。特に、約250人の学生が通学の際にこの駅を利用しており、田川市内の添田線の駅の中でも比較的多くの利用者がありました。地域の交通インフラにおいて、上伊田駅は重要な役割を果たしていました。

駅周辺の情報

上伊田駅周辺にはいくつかの学校施設や公園があります。福岡県道52号八女香春線沿いでは毎月牛市が開催されており、地域住民の交流の場となっています。また、福岡県立田川高等学校やその隣に位置するかつての田川農林高等学校は、多くの学生を抱える教育機関です。さらに、鎮西公園や田川護国神社、鶴岡八幡神社などの歴史的なスポットも点在しており、地域の文化交流の場としての役割も果たしています。

隣接駅

上伊田駅は添田線の香春駅と今任駅の間に位置しており、この区間には1925年から1942年までの間、一本松停留場も存在していました。香春駅からの営業キロは1.5kmで、地域の交通の重要な一環として機能していました。

終わりに

上伊田駅は、その存在こそなくなりましたが、地域の人々に愛されてきた駅でした。その歴史を振り返ることで、地域の発展や人々の生活を支えていた重要な交通網の一部であったことが伺えます。

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