上原公子

上原 公子について

上原公子（うえはら ひろこ）は、1949年5月3日生まれの日本の政治家で、東京都国立市の初代女性市長として知られています。元市議会議員であり、東京・生活者ネットワークの代表も務めました。

来歴

宮崎県宮崎市で生まれた上原は、宮崎県立宮崎大宮高等学校を経て、法政大学の文学部で史学を学びました。その後、同大学院人文科学研究科に入学しますが中退し、政治の道を選びました。上原は1991年に国立市議会議員選挙に立候補し、見事当選を果たします。その後、1999年には国立市長選挙に出馬し、現職の男性候補を下して当選。これにより、彼女は東京都初の女性首長となりました。

市長としての8年間の任期を終えた上原は、2007年の市長選には出馬せず、退任しました。その後は、選挙活動や市民運動に関与し続けました。上原が退任した際、後任の関口博は上原市政の継承を掲げて当選しました。

政治活動

上原の政治活動は多岐にわたります。2000年には国立市の平和都市宣言を提案し、議会の全会一致で可決されるという成果を上げました。さらに、2004年には明治公園で開かれた「有事法制反対集会」に参加し、地方自治体への国民保護協議会の設置について問題提起を行い、自衛隊の関与が生じることの危険性について述べました。

2005年には「マガジン9条」の発起人として平和憲法を守る活動を展開し、2006年の加藤紘一宅放火事件では、言論封じのテロに対する共同宣言を発表しました。2007年には社会民主党の改革案を提案し、注目を集めました。

上原は2012年に「脱原発をめざす首長会議」を設立し、民間活動の重要性を訴え続けました。また、2016年には東京都知事選挙に際して「鳥越俊太郎を応援する市民センター」を設立し、その運営にも力を注ぎました。

マンション訴訟

上原の政治活動の中で特に波紋を呼んだのが、2008年のマンション反対運動に関連する訴訟です。上原は、自らが代表を務めていた生活者ネットワークについて、明和地所から訴訟を起こされました。訴訟の結果、国立市は明和地所に対して3120万円を支払うこととなりました。この際、市議会による上告が否決されたにもかかわらず、上原は上告を促し、特別委員会に招致されることとなりました。

その後、この損害賠償の支払いを上原に対して請求する住民訴訟が起こり、裁判所は住民側の訴えを認めました。控訴が行われましたが最終的には上原に全額の支払い命令が出され、上原は最高裁に上告するものの棄却という結果に終わります。

上原公子は2017年に、支援者たちの支援によってその負担を完済しました。彼女の政治活動は賛否が分かれるものもありましたが、それでもなお多くの人々に影響を与え続けています。彼女の姿勢は、これからの日本の政治における女性の役割を考える上で欠かせません。

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