上川井町

上川井町

上川井町（かみかわいちょう）は、神奈川県横浜市旭区に位置する町名です。特定の丁番を持たない単独町名であり、現在も住居表示は実施されていません。

沿革

この地域は、歴史的に見ると古くは都筑郡に属し、上川井村としてその名が見られます。地名の由来とされる「カワイ」は、川が合流する地点を意味すると考えられており、江戸時代の地誌である『新編武蔵風土記稿』にも川井村の名が記されています。

近代に入り、明治22年（1889年）4月1日には、周辺の今宿村、下川井村、川井村、上白根村、下白根村といった各村と合併し、都岡村が成立しました。その後、昭和14年（1939年）4月1日に横浜市へ編入され、保土ケ谷区の一部となり、上川井町となりました。さらに、昭和44年（1969年）10月1日に行われた行政区の再編成に伴い、新たに設置された旭区へ編入されました。

町域の変更も経ており、昭和54年（1979年）2月25日には、上川井町の北部にあたる緑区との境界に近い一帯が分割され、若葉台一丁目から四丁目が新設されています。また、昭和55年（1980年）3月31日には、上川井町の一部が、瀬谷区瀬谷町および緑区長津田町の一部と共に、瀬谷区卸本町として新たに設置されています。

地理

地理的には、横浜市旭区の北端部に位置しており、一級河川である帷子川の源流部にあたります。町域は川の両岸に広がる起伏に富んだ丘陵地帯が中心で、渓谷のような景観を呈しています。町の西側は瀬谷区、北側は緑区および旭区内の若葉台に接しています。市境こそ接していませんが、北方向には東京都町田市が約200メートルの距離に迫っています。東側は川井宿町、川井本町、下川井町、矢指町といった周辺の町と隣接しています。

町域内には、幹線道路として国道16号とそのバイパスである保土ヶ谷バイパスが縦断しており、両者が上川井インターチェンジで接続しています。このインターチェンジの近くには私立の横浜三育小学校があります。また、国道16号の北側には横浜市立上川井小学校が位置しています。町の南部には、下川井町や矢指町にまたがる広大な程ヶ谷カントリー倶楽部の一部が含まれています。

かつては、隣接する横浜若葉台団地に近い老人ホーム付近で温泉（泉質は塩化物泉）の掘削に成功し、平成12年（2000年）から社会福祉法人が運営する「横浜温泉チャレンジャー」として営業していましたが、令和3年（2021年）末をもって閉館しています。その他、町内には相模川水系の水道用水を運ぶ専用橋である「大貫谷戸水路橋」があり、「かながわの橋100選」にも選定されています。

上川井町の総面積は3.603平方キロメートルであり、これは旭区に属する町としては最大の広さです。

地価

令和7年（2025年）1月1日に公示された地価調査によると、上川井町字細谷2696番19の地点における住宅地の地価は1平方メートルあたり15万円と評価されています。

世帯数と人口

最新の統計データ（令和7年（2025年）4月30日現在、横浜市発表）によれば、上川井町の世帯数と人口は一定の規模を有しています。過去の国勢調査のデータからは、町における人口および世帯数の変遷を確認することができます。

学区

横浜市立の小・中学校に通う場合、上川井町において指定されている学区は、令和6年（2024年）11月時点の情報に基づいています。

事業所

令和3年（2021年）に実施された経済センサス調査によると、上川井町には複数の事業所が存在し、多くの従業者が就業しています。経済センサスのデータからは、町における事業所数および従業員数の推移を把握することが可能です。

交通

町内の主要な道路としては、国道16号および国道16号（保土ヶ谷バイパス）が挙げられます。

施設

旭警察署上川井交番
横浜市立上川井小学校
横浜三育小学校
程ヶ谷カントリー倶楽部（町域の一部）

その他

郵便番号は241-0802であり、集配業務は横浜旭郵便局が担当しています。

町内の警察の管轄区域は、旭警察署の指定に基づいています。

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