上方講談協会

上方講談協会について

上方講談協会（かみがたこうだんきょうかい）は、主に関西や名古屋地域を拠点に活動する講談師たちによって結成された団体です。上方講談を代表とする寄席芸能を普及・向上させることを目的としており、さらに日本の文化の発展に寄与するための努力を続けています。現会長には旭堂南左衛門が就任しており、彼の下で協会は活動を行っています。

歴史的背景と沿革

上方講談の歴史は、江戸講談の影響を受けつつ発展してきました。上方講談は、演目や話し方において江戸のものと大きな差異がなく、主に地理的な違いを反映した名称です。関東と関西の講談師たちは、お互いにネタを教え合うこともあり、演技スタイルが融合することも見受けられます。

この伝統的な芸能は、「軍談」と「神道講釈」という二つの流派が融合して形成されました。大正時代には立川文庫を設立した玉田玉秀斎が上方講談界を席巻しましたが、その後昭和初期には玉田派や松月堂の流派が衰退し、上方講談の系譜は一時的に途絶えてしまいました。江戸の屋号である旭堂だけが残り、その名は南陵の努力によって今日まで継承されています。

戦後、上方落語に比べて上方講談は非常に衰退しており、当時は2代目旭堂南陵とその息子の2代目旭堂小南陵のみがその系譜を支えていました。特に1965年に2代目南陵が亡くなった際、3代目旭堂南陵が彼の役割を引き継ぎました。1976年には彼自身の流派を「上方講談協会」と名付け、1979年には協会を正式に創設、その初代会長に就任しました。この際、協会の設立年度を1949年とするのは、助成金取得を促進するための意図的な誇張であったことが後に明らかとなりました。

一龍斎貞鳳が記した『講談師ただいま24人』によれば、東京の講談師が23名いる中で、上方には3代目南陵ただ一人と記載されています。これは彼の孤独な闘いを示しています。その後、協会の会員は増加しましたが、2003年には協会内で内紛が起き、3代目旭堂小南陵らが協会から除名されて「大阪講談協会」を設立しました。さらに、そこから「なみはや講談協会」が分派する事態も生じました。

2005年には初代会長の3代目南陵が亡くなり、旭堂南左衛門が新たに会長に就任しました。現時点で、上方講談協会は南左衛門一門のみが所属する団体となっています。

協会員一覧

現在の上方講談協会には、多くの会員が在籍しています。

• - 旭堂南左衛門（第2代会長）
• - 旭堂南舟
• - 旭堂南斗
• - 旭堂南鷹（副会長）
• - 旭堂南歌
• - 旭堂南亰（副会長）
• - 旭堂南扇
• - 旭堂南楽
• - 旭堂南雲
• - 旭堂南歩
• - 旭堂南丸
• - 名古屋支部では:

- 旭堂南文字
- 旭堂南門
- 旭堂南山
- 旭堂南之助
- 旭堂南生
- 旭堂南月
- 旭堂南不二
- 旭堂南隼

過去の会員

• - 旭堂南龍

このように、上方講談協会は伝統的な文化の継承・発展を目指して活動を続けています。お互いに力を合わせ、今後もさらに多くの人々に上方講談の魅力を伝えていくことで、日本の文化の一端を担っていくことを目指しています。

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