上本博紀

上本 博紀（うえもと ひろき）

上本博紀は1986年7月4日生まれ、広島県福山市出身の元プロ野球選手として活動し、内野手として活躍していました。彼は右投右打の選手であり、広島東洋カープに所属する上本崇司を実弟に持つことでも知られています。2014年から2017年まで阪神選手会の会長を務め、選手たちの声をチームに届ける役割でも活躍しました。

経歴

プロ入り前

上本は福山市立松永小学校4年生の時にソフトボールを始め、中学では「松永ヤンキース」という軟式野球チームに所属しました。そこでの活躍が評価され、高校は広陵高等学校へ進学。彼は甲子園球場での全国大会に4回出場し、特に2003年の選抜大会では個人安打の2位タイとなる12安打を記録して優勝に貢献しました。

その後、早稲田大学スポーツ科学部に進学し、東京六大学野球リーグでも正二塁手として活躍。大学では通算431打数109安打を有し、選手としての評価を高め、2008年には阪神タイガースから3位指名を受けてプロ入りします。

プロ入り後

阪神タイガースに入団した年の2009年、上本はウエスタン・リーグでの試合で目立つ活躍を見せたものの、2010年に一軍初出場を果たすまでには時間がかかりました。2011年には本塁打を記録し、チームの戦力としての地位を築いていきました。2014年に選手会長に就任し、それ以後はプロ入り初の開幕一軍出場を果たし、活躍を重ねました。

彼は2014年シーズンに131試合に出場し、打率.276と20盗塁を記録するなど、自己最高の成績を収めました。しかし、その反面、守備でのミスも多く、セントラル・リーグの二塁手の中で最も失策を記録する年もあったのです。

2015年には自己記録となる八号本塁打を打ち、3割近い打率を記録しましたが、けがや調子の波もあって、2016年には試合数が減少しました。2017年にはあらためて調子を取り戻し、公式戦では125試合に出場して打率.280を記録、さらに2018年には再びスタメンとして復帰するも、膝の故障に苦しみました。

2020年には、彼の今後の進路が話題となり、シーズン終了後に現役を引退すると発表されています。

現役引退後

現役を引退した後、上本は阪神球団の職員として新たな道を歩み始めました。彼は振興部に配属され、「タイガースアカデミー　ベースボールスクール」の専属コーチとして活動し、将来の選手育成に力を注いでいます。また、スカイAでの野球解説者としても不定期で登場し、活動の幅を広げています。

2022年にはジュニアチームの監督としてチームを初優勝に導くなど、コーチングでも優れた手腕を発揮しています。2023年には阪神タイガース Womenの監督に就任し、全日本大会での優勝に貢献。さらに、同年秋季キャンプからは二軍野手コーチに就任することが決定されました。

選手としての特徴

上本選手の特徴として、高い野球IQと優れた選球眼が挙げられます。彼は小柄ながらも、俊敏なフットワークと多彩な技術で知られ、特に盗塁のセンスが光りました。プロに入ってからも、選手としての個性を活かし続け、多くのファンに支持されてきました。

兄弟での同時出場を果たすなど、野球に対する情熱は尽きることがありませんでした。引退後もその経験を元に選手育成に取り組む姿勢は、今後の阪神タイガースにおいても重要な役割を果たしていくことでしょう。

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