上杉勝定

上杉勝定（うえすぎ かつさだ）は、江戸時代中期から後期にかけての大名であり、出羽国米沢新田藩の第3代藩主として知られています。

生い立ちと家督相続

明和4年（1767年）、米沢藩の第8代藩主・上杉重定の三男として生を受けました。当初は米沢藩の後継者ではありませんでしたが、米沢新田藩の事情により、その運命は大きく変わります。米沢新田藩の第2代藩主であった上杉勝承には実子がなかったため、勝定が養子として迎えられることになったのです。

天明3年（1783年）11月29日、勝定は勝承の養嗣子となります。この養子縁組の手続きのために江戸へ向かう際、義兄であり、米沢藩の第9代藩主である上杉治憲（鷹山）から訓辞を受けました。鷹山は、その卓越した指導力で米沢藩の財政を立て直した名君として知られており、勝定もまた、その薫陶を受けたのです。

天明5年（1785年）、勝承の死去に伴い、勝定は米沢新田藩の家督を継承し、第3代藩主となりました。

藩主として

勝定が藩主としてどのような業績を残したのか、詳細な記録は多くありません。しかし、兄である鷹山の教えを受け、藩政に尽力したことは想像に難くありません。米沢新田藩は、米沢藩の支藩としての役割を担い、本藩の財政を支える必要がありました。勝定は、その重責を担いながら、領民の生活を守るために努力したと考えられます。

文化12年（1815年）11月9日、勝定は隠居し、家督を養嗣子である勝義に譲りました。勝義は、本家である米沢藩主・上杉勝熙の四男であり、勝定にとっては甥にあたります。

死去

文政4年（1821年）11月9日、勝定は55歳で生涯を閉じました。激動の時代を生き抜き、米沢新田藩の藩主として、その生涯を全うしたのです。

系譜

実父：上杉重定（米沢藩第8代藩主）
実母：廓如院、勢 ー 小川氏、側室
養父：上杉勝承（米沢新田藩第2代藩主）
正室：大久保忠興の娘
子女：初 ー 上杉勝義正室
養子：上杉勝義 ー 上杉勝熙の四男

まとめ

上杉勝定は、米沢新田藩の第3代藩主として、藩政に尽力しました。兄である上杉治憲（鷹山）からの薫陶を受け、その教えを実践しようと努めたと考えられます。彼の生涯は、米沢藩、そして米沢新田藩の歴史において、重要な一ページを刻んでいます。

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