上杉勝道

上杉勝道

上杉勝道（うえすぎ かつみち）は、江戸時代後期から末期にかけての大名であり、出羽国米沢新田藩の最後の藩主を務めました。

生涯

文政9年（1826年）に米沢藩の第11代藩主・上杉斉定の四男として生まれました。その後、米沢新田藩の第4代藩主・上杉勝義の養子となり、天保13年（1842年）3月9日に勝義の隠居に伴い家督を継承しました。天保14年12月18日（1844年）には、従五位下・駿河守に叙任されました。

藩主として、勝道は洋式軍制を奨励し、藩の軍事力の近代化に努めました。また、本家である米沢藩の藩政にも積極的に協力し、その運営を支えました。戊辰戦争においては、自らも出陣し、藩兵を率いて戦いました。

明治2年（1869年）7月、新田藩の所領を本家に返還し、これによって新田藩は廃藩となりました。明治3年（1870年）11月7日には、明治天皇の次侍従に就任しましたが、明治4年（1871年）7月28日に解任されました。明治5年（1872年）7月29日、隠居し、養子である勝賢（亨、実兄・斉憲の四男）が家督を継ぎました。

明治29年（1896年）3月22日に死去。享年71歳でした。

系譜

実父: 上杉斉定
実母: 高源院、悦 ー 太田氏、側室
養父: 上杉勝義
正室: 美代 ー 谷衛昉の娘
養子: 上杉勝賢 ー 上杉斉憲の四男

上杉勝道は、幕末から明治維新という激動の時代を生きた大名であり、藩政改革や戊辰戦争での活躍、そして明治維新後の新政府における役割など、多岐にわたる足跡を残しました。

脚注

新田藩は、米沢藩の支藩として成立し、勝道の代で廃藩となりました。
勝道が奨励した洋式軍制は、当時の日本の軍事近代化の流れを反映したものでした。
明治天皇の侍従への就任は、勝道が維新後も新政府に貢献したことを示しています。

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