上杉邦憲

上杉 邦憲（うえすぎ くにのり）の紹介

上杉邦憲（1943年4月18日生）は、日本の宇宙工学者として知られており、特に宇宙航行力学やシステム工学の分野で専門性を発揮しています。彼は1977年に東京大学から工学博士の学位を取得し、学位論文は「Optimum low-thrust multiple rendezvous（低推力による多数回ランデヴーの最適化に関する研究）」というテーマでした。これにより、宇宙ミッションにおける効率的な航行計画についての基礎を築きました。

上杉氏は、その後のキャリアにおいて、東京大学ウエ航研究所で助教授を務め、文部省宇宙科学研究所で教授に就任しました。また、宇宙航空研究開発機構（JAXA）の宇宙科学研究本部教授としても活躍し、2006年に定年退官するまで多くの研究と教育に従事しました。

経歴

上杉邦憲の学歴は、1962年に成蹊高等学校を卒業し、続いて東京大学工学部航空学科宇宙コースを1966年に卒業したことから始まります。さらに、1968年には東京大学大学院の航空学専攻修士課程を修了し、1977年に工学博士の学位を取得しました。

東京大学宇宙航空研究所での役職としては、1978年から助教授を務めた後、1981年に文部省宇宙科学研究所の教授に就任。その後、2003年には宇宙航空研究開発機構が設立され、宇宙科学研究本部の教授としての地位を引き継ぎました。

主な業績

上杉氏は、宇宙探査の発展に多大な貢献をしました。1985年にはハレー探査機「さきがけ」の打ち上げを担当し、1990年には月衛星「ひてん」のプロジェクトに関与しました。特に、2007年に惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトチームの一員として活動し、この研究により文部科学大臣の科学技術賞（研究部門）を受賞しました。

はやぶさのイトカワへの降下や着陸、科学観測に関する研究は、宇宙探査における重要な成果となり、国際的にも高く評価されています。

家系について

上杉邦憲は、旧米沢藩主上杉家の16代当主であり、32代目の家系にあたります。彼の母親である敏子は、徳川宗家の17代当主の血を引いており、その家系には初代米沢藩主・上杉景勝などの歴史的な人物が含まれます。このような背景から、上杉氏は宇宙科学に関与する一方で、伝統的な家系の当主としての役割も果たしています。

親族

上杉邦憲の家族構成は父と母、祖父母、そして兄弟姉妹がいます。彼には3人の兄弟姉妹がいて、長男と長女もおり、さらには孫もいます。親族の中には徳川家や松平家の血を引く人物もいるため、その家系図は多様で興味深いものとなっています。

上杉邦憲は、宇宙研究における業績だけでなく、家族の伝統をも受け継ぎながら、宇宙科学の普及や教育活動にも尽力しています。

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