上條逸雄

上條逸雄の生涯と業績

上條逸雄（かみじょう いつお）は、1931年10月23日に長野県上水内郡中条村（現在の長野市）に生まれました。彼は早稲田大学第一文学部を卒業後、脚本家や作家としての道を歩み始めました。上條は、青春をテーマにしたテレビドラマの脚本で特に知られています。

彼が手がけた代表作には、『サインはV』『アテンションプリーズ』『積木くずし』などがあり、これらは高い視聴率を記録しました。また、日本テレビの青春学園シリーズである『これが青春だ』『でっかい青春』『進め!青春』『おれは男だ!』『飛び出せ!青春』『われら青春!』などの作品も彼の手によって生み出されました。この一連の作品は、彼の独特な視点と青春への情熱を反映しています。

上條は、大学時代からラジオドラマの執筆を始めていました。また、彼の叔父である阿木翁助の影響もあり、脚本の世界に足を踏み入れるきっかけとなりました。大学の同級生である監督の高瀬昌弘との関係も重要でした。二人は『これが青春だ』の制作において、彼の青春体験を基にしたストーリーを提供するという形でコラボレーションを行いました。後に彼らは『付き馬屋おえん事件帳』でも再びタッグを組むことになります。

1970年に放送された『アテンションプリーズ』では、メインライターとして日本航空を取材し、オリジナル脚本を書き上げました。この作品は、人気を博し、その漫画版も上條が原案を手がけたため、オリジナルの内容を大切にした形で制作されました。それ以外にも『宝塚物語』『戦いの日々は青春』『青春おちこぼれ賛歌』『転校少女Y』などの小説も発表しており、彼の多才さを伺わせます。

上條逸雄は、晩年には舞台の脚本にも挑戦し、新橋演舞場での『都おどり』などでその豊かな表現力を発揮しました。彼の作品は日本のテレビドラマ史に大きな影響を与えるものであり、多くの視聴者の心に残り続けています。

彼の人生は2002年8月14日、心不全により幕を閉じました。享年は70歳でした。上條逸雄の作品や業績は、日本のカルチャーにおいて重要な役割を果たし、今も多くの人々に愛されています。彼の作り出した青春の物語は、次世代に受け継がれ、その影響力は長く続いていくことでしょう。

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