上永谷駅

はじめに

上永谷駅は、神奈川県横浜市港南区丸山台一丁目に所在する、横浜市営地下鉄ブルーライン（1号線）が乗り入れる鉄道駅です。駅番号は「B09」が付与されています。

概要

港南区の中央部に位置する当駅の周辺には、北側に環状2号線、東側には横浜横須賀道路といった主要な幹線道路が通っています。駅の南東側には、横浜市営地下鉄の上永谷車両基地が広がっており、上永谷駅は車両基地への連絡拠点として重要な役割を担っています。多くの列車が当駅を始発・終着とするほか、乗務員の交代も行われるなど、運行上の要衝となっています。

歴史

上永谷駅は1976年（昭和51年）9月4日に営業を開始しました。開業当初は限られた出口数でしたが、駅前広場の整備に伴い、1983年（昭和58年）11月には現在の1番出口が新たに設置され、利便性が向上しました。1985年（昭和60年）3月14日には、当駅から舞岡駅までの区間が延伸開業し、ブルーラインの路線網がさらに拡大しました。バリアフリー設備としては、1998年（平成10年）3月30日にエレベーターが使用できるようになりました。駅北側の再開発と連動し、2006年（平成18年）9月4日から行われた2番出口の改修工事は2007年（平成19年）3月16日に完了し、駅北側の複合施設と直結するペデストリアンデッキもこの時に開通しました。安全対策として、2007年（平成19年）7月21日からはホームドアの運用が開始されています。駅施設内の通信環境も整備され、2012年（平成24年）5月1日からはdocomo Wi-Fiによる公衆無線LANサービスが提供されています。近年では、2015年（平成27年）7月18日のダイヤ改正で運転を開始した快速列車の停車駅となり、都心方面への速達性が高まりました。

駅名の由来

駅名は、駅が位置する地域の旧地名である「上永谷町」に由来しています。

駅構造

上永谷駅は、横浜市営地下鉄ブルーラインの地上区間において唯一の高架構造を持つ駅です。開業から新横浜駅 - あざみ野駅間が延伸されるまでは、ブルーライン全線でも唯一の高架駅でした。駅舎は高架下に設けられ、2階部分に改札口とコンコースがあり、その上の3階部分に列車が発着するホームが配置されています。ホームは島式ホーム2面4線を有しており、多くの列車がここで折り返したり、待避を行ったりします。駅からの出入口は、南側の2階から歩道橋を経由して駅前広場に出る1番出口、駅北側のマンションとペデストリアンデッキで直結された2番出口、北側1階の3番出口、そして南側1階の4番出口の計4箇所があります。開業当初は3番出口と4番出口のみでしたが、前述の歴史で触れた通り、その後の整備で1番出口と2番出口が追加されました。

のりば

ホームは北側から順に1番線、2番線、3番線、4番線と番号が振られています。南側に隣接する上永谷車両基地への出入庫があるため、当駅を始発または終着とする列車が多数設定されています。また、日中に運行される快速列車は、当駅で踊場駅発着の普通列車と接続し、相互乗り換えが可能な緩急接続が実施されています。駅の南側、高架下には横浜市交通局が管理する上永谷変電所も設置されています。

利用状況

近年の利用状況を見ると、2022年度（令和4年度）の1日平均乗降人員は33,398人でした。この数字は、横浜市営地下鉄ブルーラインの駅のうち、他の鉄道路線との乗り換えがない駅としては最も多い利用客数を示しています。年ごとの乗降人員や乗車人員の推移は、公表されている統計資料で確認できます。

駅周辺

駅周辺からは、横浜市営バスおよび神奈中バスによる路線バスが運行されており、周辺地域へのアクセスを提供しています。タクシーを利用する際は、駅北側1階にある3番出口の上大岡方面にタクシー乗り場が設けられています。駅前にあるロータリーは、一般車両の進入が制限されています。

その他特記事項として、1990年代には駅周辺に複数の家電量販店が集まっていましたが、それらが撤退した後は一時的に家電量販店が周辺からなくなる時期が約10年間続きました。しかし、2022年11月には駅近くの商業施設内に新たな家電量販店が出店し、この状況は解消されています。かつて家電量販店が入居していた場所には、現在、様々な店舗が入居しています。

隣の駅

横浜市営地下鉄ブルーラインにおける隣接駅は以下の通りです。

快速: 戸塚駅 (B06) - 上永谷駅 (B09) - 上大岡駅 (B11)
普通: 下永谷駅 (B08) - 上永谷駅 (B09) - 港南中央駅 (B10)

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