上海戯劇学院

上海戯劇学院の概要

上海戯劇学院（Shanghai Theater Academy）は、中国の上海市に存在する国立の演劇学校であり、特に現代演劇に力を入れています。この学院は、演劇に関する教育において全国的に名高く、北京の中央戯劇学院や北京電影学院と共に、話劇を中心とした最高の教育機関として知られています。

学院の設立と歴史

この学院は1945年に、顧毓琇、李健吾、顧仲彝、黄佐臨といった著名な芸術家たちによって「上海市立実験演劇学校」として設立され、以来何度か名称変更を経て1956年に現在の「上海戯劇学院」となりました。文化部の直轄による国立の芸術大学として、演劇や舞踊、テレビ芸術など幅広い領域で教育が行われています。

設立当初から年代を追うごとに学院の体制は変化しており、1949年には専門学校へ改称され、1952年に全国的な学科調整を経て中央戯劇学院の華東分院となりました。1966年から1968年にかけての文化大革命では学内の秩序が乱れ、最終的にはキャンパスが外部勢力の管理下に置かれました。文革の後、1973年9月には初めて労農兵学生が入学し、学院の運営は徐々に正常化していきました。

2000年には文化部から上海市に管轄が移り、2002年には上海師範大学の表演芸術学院などが編入され、現在の形態へと整備されていきました。これにより、学院内には多様な学科が形成され、舞踏や演技、演劇文学などが専門に教育されています。特に戯劇戯曲学は上海市の重点学科とされており、国内外での学術交流も積極的に行われています。

施設と劇場

上海戯劇学院のキャンパスには、さまざまな劇場や教育施設が存在します。中でも、実験劇院は999人を収容でき、上海国際芸術節などで使用される重要な場所です。また、黒箱と呼ばれる内装が真っ黒な劇場もあり、独自の演出作品が行われることから、演劇の実験場としての役割も果たしています。

「新実験空間」は元々1930年代に中華電影公司のスタジオとして利用されていましたが、2000年に改装され、現在は演劇のための場所として活用されています。さらに、2004年には小劇場が新型の劇場に改築され、より現代的な設備を備えています。

重要な出身者

上海戯劇学院からは、多くの著名人が巣立っています。男優では焦晃や胡歌、女優では李冰冰や范冰冰などが学院の出身者として知られています。また、演出家や研究者としても、胡偉民や余秋雨などが数多くの成果を上げています。これらの人々は、それぞれの分野で活躍をしており、学院の名声を広げる一助となっています。

結論

上海戯劇学院は、その長い歴史と豊富な実績から中国の演劇界において重要な位置を占めており、未来の演劇人を育成する場として注目されています。国内外での交流を通じて、演劇芸術のより深い理解と発展に寄与しています。

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