上湯川町

上湯川町

北海道函館市に位置する上湯川町（かみゆのかわちょう）は、郵便番号042-0914を持つ地域です。函館市内を流れる松倉川の中流域、その東岸に広がっています。

成り立ちと地名の由来

上湯川町のルーツは、かつての広大な湯川村にあります。湯川村は松倉川を挟んで集落が発展したため、西側を下湯川村、東側を上湯川村と区別するようになりました。上湯川町はこの東岸の集落を基としています。明確な分村時期は不明ですが、1785年（天明5年）頃の文献に上下湯川村の記載が見られます。

「湯川」という地名の由来は、アイヌ語の「ユ・ペツ」にあるとされています。これは「湯の・川」という意味で、近くに温泉に関連する場所があったことに由来すると考えられています。

町丁名としての「上湯川町」が成立したのは1936年（昭和11年）です。それ以前は亀田郡湯川村大字上湯川村の一部であり、その後湯川町の一部となりました。

歴史

上湯川村は古くから存在が確認され、江戸時代には天領となるなど歴史を持っています。幕末から明治にかけての動乱も経験しました。

1898年（明治31年）: 天使の聖母トラピスチヌ修道院が創立。
1902年（明治35年）: 上湯川村が下湯川村、亀尾村と合併し、湯川村の一部となる。
1925年（大正14年）: 川汲山道新道が開通し、交通が変化。
1936年（昭和11年）: 湯川町字上湯川町が成立。
1939年（昭和14年）: 湯川町が函館市に編入され、函館市の町丁となる。
1968年（昭和43年）以降: 大規模な市営住宅「上湯川団地」が建設される。

これらの歴史を通じて、上湯川町は古くからの集落から、修道院の開設、そして戦後の住宅地開発へと変化を遂げてきました。

交通

主要道路として国道278号函館新外環状道路の一部や北海道道83号函館南茅部線が通ります。路線バスは函館バスを中心に運行されており、地域内の移動や市内中心部へのアクセスを担っています。また、広域を結ぶ連絡バスや都市間高速バスも停車します。

公共・宗教・産業施設

地域内には、市民の森、函館市立上湯川小学校、上湯川児童館などの公共施設があります。宗教施設としては、天使の聖母トラピスチヌ修道院、上湯川稲荷神社、高龍寺達磨大師、高穂神社などが所在します。また、美鈴商事の本社・工場も置かれています。

周辺環境

高松町（函館空港）、戸倉町、鱒川町、銅山町、西旭岡町と隣接しています。特に鱒川町方面には、かつての主要街道であった川汲山道の旧道があり、歴史的な背景を物語っています。

本記述は、提供された情報を基に作成しています。

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