上田常光

上田常光（うえだ つねあき）は、1914年11月25日に東京で生まれ、1995年3月1日に逝去した日本の外交官です。最終的な位階は正三位でした。彼は、初代の駐シンガポール特命全権大使、外務省経済協力局長、駐ドイツ連邦共和国特命全権大使といった要職を歴任し、日独協会の会長も務めました。

人物・経歴

上田常光は東京で生まれ、1934年に東京高等学校文科甲類を卒業。1937年には東京帝国大学法学部政治学科を卒業しました。その後、1938年に高等試験外交科に合格し、外務書記生としてドイツに赴任。1939年には外交官補に任命されました。

戦後、1951年には外務省管理局在外邦人課長に就任し、同年には外務省欧米局渡航課長も兼任しました。1952年には外務省アジア局第五課長となり、1957年には在ドイツ日本国大使館参事官として再びドイツに赴任しました。1959年には外務省情報文化局報道課長を務めました。

1961年には外務省欧亜局外務参事官に任命され、1964年には在シンガポール日本国総領事館総領事としてシンガポールに赴任。1966年には初代の駐シンガポール特命全権大使に任命されました。その後、1968年には外務省経済協力局長に就任しました。

1973年には駐スウェーデン特命全権大使、1974年には兼任で駐アイスランド特命全権大使に任命されました。1975年には駐ドイツ連邦共和国特命全権大使として再びドイツに赴任しました。1976年には大蔵省顧問に就任し、その後、1978年には外務省顧問に就任、ドイツ連邦共和国のヴァルター・シェール大統領夫妻の首席接伴員も務めました。また、コメルツ銀行特別顧問や鹿島平和研究所常任顧問なども歴任しました。1984年から1987年までは日独協会の会長を務め、1985年には勲二等旭日重光章を受章しました。1995年に逝去し、叙正三位を追贈されました。

上田常光は、外交官として長年にわたり国際舞台で活躍し、特にドイツとの関係強化に尽力しました。また、経済協力の分野でも重要な役割を果たし、日本の国際的な地位向上に貢献しました。その生涯は、戦後の日本外交において重要な足跡を残しました。

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