上越線 (ときライナー)

上越線・糸魚川線（ときライナー）

上越線・糸魚川線は、新潟県の上越地方と新潟市を結ぶ高速バス路線です。県内高速バスのブランド「ときライナー」の一路線として、「上越 - 新潟線」または「直江津・高田 - 新潟線」とも呼ばれる上越線（路線記号：J）と、「糸魚川 - 新潟線」とも呼ばれる糸魚川線（路線記号：I）があります。

両路線とも全便座席定員制で、満席の場合は途中停留所からの乗車はできません。

概説

上越線は、北陸自動車道の上越IC - 米山IC間が部分開通した翌日の1983年11月10日に開設されました。1990年秋には糸魚川線、2000年春には妙高高原線も運行を開始しましたが、妙高高原線は2001年冬に廃止されています。

上越線は運行開始当初、高田地区と直江津地区それぞれから発着していましたが、1990年代半ばから直江津発着の系統を高田発着として直江津を経由する運行方式に切り替え、2005年からは両系統を統合し、直江津発着として高田を経由する現在の運行体制となりました。

鉄道利用の場合、上越 - 新潟間にはJRの特急列車や快速列車が運行されているほか、長岡駅で新幹線に乗り換える方法や、北越急行ほくほく線を利用して越後湯沢駅で乗り換える方法などがありますが、両路線は長岡 - 新潟線をはじめとする県内高速バス各路線同様、双方の市内中心部の主要施設や繁華街に直接アクセスできる利点があり、県内の都市間輸送で重要な役割を果たしています。

しかし、糸魚川線については2010年春に共同運行を行っていた新潟交通が運行業務から離脱し、頸城自動車による単独運行となりました。2011年春には頸城自動車も運行休止の意向を示しましたが、糸魚川市の財政支援により運行を継続しています。

2015年3月14日の北陸新幹線延伸開業に際し、上越市では上越線の新幹線駅（上越妙高駅）への乗り入れを検討しましたが、採算性などの問題から見送られました。糸魚川市では、新幹線開業により糸魚川 - 新潟間の鉄道直通がなくなったため、本路線が重要な役割を担っています。

沿革

1983年11月10日：高田 - 新潟線、直江津 - 新潟線の運行開始
1990年10月22日：頸城自動車と新潟交通が共同で糸魚川線の運行開始
1997年頃：直江津 - 新潟線を「直江津経由高田発着」に経路変更
2000年4月1日：頸城自動車と新潟交通が共同で妙高高原 - 新潟線の運行開始
2001年12月1日：妙高高原線を廃止
2005年10月1日：高田 - 新潟線と直江津 - 新潟線を統合し、運行経路を「高田経由直江津発着」に変更
2007年7月：新潟県中越沖地震の影響で北陸自動車道が通行止めのため、一時期一般道を迂回運行
2010年3月31日：糸魚川線より新潟交通が撤退し、翌日より頸城自動車による単独運行に変更
2011年10月15日：新潟県が新潟空港と県内各地のアクセス効率向上を図るため、上越線を使用した社会実験を開始、新潟駅前 - 新潟空港間で2往復を延伸
2013年4月1日：ダイヤ改正。高田発の時刻が概ね1時間ヘッドとなる。また社会実験終了につき、上越線の新潟空港乗り入れを終了
2015年3月14日：ダイヤ改正。上越線を減便。糸魚川線は停留所を新規停車
2018年12月1日：りゅーと・交通系ICカードの利用開始
2019年9月30日：高速バスカードの販売終了
2020年12月1日：新型コロナウイルスによる需要減少により1往復運休
2021年4月1日：ダイヤ改正。2020年12月1日に運休した便をそのまま減便
2021年12月1日：ダイヤ改正。1往復減便。さらに、りゅーと・交通系ICカードの利用特典が減額
2022年4月1日：「ときライナー」が発足

運行会社

頸城自動車：上越線の直江津発着の一部と、糸魚川線全便を担当
越後交通：上越線の一部を担当
新潟交通：上越線の一部を担当

運行本数

上越線：10往復
糸魚川線：2往復

停車停留所

詳細な停車停留所については、以下の点に注意してください。

▼：糸魚川・直江津・高田発は乗車のみ、新潟発は降車のみ
▲：新潟発は乗車のみ、糸魚川・直江津・高田発は降車のみ
◆：両方面とも乗降可能
｜：通過
∥：他経路経由
※：直江津市街地（直江津ショッピングセンター前、直江津駅前）
☆：柏崎バスストップ、西山バスストップ（上越線は一部便通過、糸魚川線は全便通過）
◇：鳥原バスストップ（新潟発の一部便は通過）

運行経路

上越線：直江津 - 高田 - 上越IC - 北陸自動車道 - 新潟市内
糸魚川線：糸魚川 - 糸魚川IC - 北陸自動車道 - 新潟市内

使用車両

各社とも原則としてハイデッカー4列シート補助席付き・化粧室なし車両で運行。

備考

運賃精算には、全便で交通系ICカードが利用可能です。

糸魚川線には、かつて「翡翠号」という愛称が付与され、化粧室付きの専用車両を使用していました。

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