上通A地区第一種市街地再開発事業

上通A地区第一種市街地再開発事業

上通A地区第一種市街地再開発事業は、熊本県熊本市中央区の上通町において行われた重要な市街地再開発プロジェクトです。この区域は、通町筋および上通商店街に隣接し、地域の中心的な繁華街の一部を形成しています。

再開発の概要

この事業の主な目的は、地域の活性化を図り、商業、文化、宿泊の複合施設を整備することでした。結果として、2棟の再開発ビルが完成し、これにより周囲のインフラが整えられました。特に、A棟の名称は「びぷれす熊日会館」となり、多様な施設が入居しています。具体的には、地下1階から2階にかけて商業施設“New-S”、3階には熊本市現代美術館、さらに1・2階の東側と4階から14階まではホテル日航熊本が位置しています。これにより、地域の文化的な提供が強化されるとともに、商業面も充実しました。

上通A地区の再開発の最も重要な側面のひとつは、遊歩道と市道を新設したことで、通町筋と上乃裏通りが直結された点です。これにより、訪れる人々の回遊性が高まり、利便性が増しました。

施設の詳細

A棟（びぷれす熊日会館）

• - 用途: ホテル、現代美術館、物販店舗、カルチャー施設、武道場、事務所など
• - 工期: 1999年11月22日〜2002年3月31日
• - 敷地面積: 8,776.33 m²
• - 建築面積: 6,637.32 m²
• - 延床面積: 56,205.84 m²
• - 構造: RC、SRC（地下）、CFT（地上）
• - 規模: 地上14階、地下2階、高さ60.64 m
• - 所在地: 熊本県熊本市中央区上通町2-1 ほか

B棟（ニューキクチビル）

• - 用途: 事務所、住宅、店舗
• - 工期: 1999年11月22日〜2000年4月21日
• - 敷地面積: 242.00 m²
• - 建築面積: 204.14 m²
• - 延床面積: 944.03 m²
• - 構造: S造
• - 規模: 地上5階、地下1階、高さ19.97 m
• - 所在地: 熊本県熊本市中央区上通町2-30

進捗と歴史

このプロジェクトの背景には、かつて熊本日日新聞社の本社が存在し、1984年からの敷地活用に関する議論が続いていました。1994年には熊本市と覚書が締結された後、1996年には市街地再生基本計画に組み込まれることとなりました。最終的には、九州電力熊本支店跡地や手取本町地区の再開発事業と並行して実施され、中心繁華街の活性化を目的とした広範なプロジェクトの一部とされました。

このプロジェクトは、1998年に都市計画が承認され、1999年に組合が設立されることに至ります。2000年4月にはB棟が完成し、2002年4月にはA棟が正式にオープンしました。特に、熊本市現代美術館の開館やホテル日航熊本のオープンは、地域の文化的魅力をさらに高める要因となりました。

交通アクセス

この地域は、熊本市電通町筋駅に近く、また藤崎宮前駅からも徒歩圏内です。さらに、通町筋バス停も近接しており、公共交通機関の利用が非常に便利です。周囲には熊本県道28号や国道3号が通っており、自動車でのアクセスも良好です。

私たちが見つめる上通A地区再開発は、地元経済の活性化と地域住民の生活品質の向上に寄与するものであり、未来へ向けた重要な投資と位置付けられています。

もう一度検索